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スマホ対応機が多数登場

<CES>CES Unveiledレポート − プロジェクターからスピーカーまで多彩な製品が登場

2012/01/10 AV REVIEW編集部:長濱行太朗
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CES開幕の前々日の1月8日、世界各国のプレス向けに開催された「CES Unveiled」。毎年は参加するプレス関係者数が大きく増えているようで、多いに賑わいを見せていた。

毎年多数のプレス関係者が参加する「CES Unveiled」。今年も例年以上の参加者が各ブースに集まっていた

「CES Unveiled」の会場では「CES」のロゴを彫り込んだ氷のオブジェも並んでいた

今年のイベントの傾向として挙げられるのが、スマートフォンと連携するアクセサリー製品やiPod/iPadドック搭載モデルなどが多数登場していた点だろう。また小型のAV製品なども披露されていた。本記事では、その中でも注目度が高いと考えられる製品をいくつか紹介していきたい。


Behringer

「コンサートサウンド」志向でプロシューマー向けの製品を数多くの製品を開発しているBehringer。今回、コンシューマー向けブランドの「EUROSOUNDS」の新モデルを発表した。ブースに並んでいた製品には、PCやテレビと接続でき、ワイヤレスで充電が可能なサウンドシステム「SOUNDSCAPE AIR」やiPod/iPhone/iPadに対応したドック搭載のサウンドバー「ECLIPSE SOUNDBAR」などが並んでいた。

「SOUNDSCAPE AIR」はiPod/iPhoneドックを搭載、フルレンジユニットのスピーカーシステムを採用している。ECLIPSE SOUNDBARは、デュアルサブウーファーを搭載することで豊かな低域再現も可能したモデルだ。

他には防水仕様でプールサイド、または水上でiPod/iPhone内の音源を無線伝送して楽しめる「SPLASF 100」や、USB接続で使えるマイク「STUDIO CONDENSER MICROPHONE C-1U」など、ユニークな製品も多数登場していた。

また同社の製品では、テレビとPC接続での仕様を想定したサウンドバー+サブウーファーのシステムや、ウーファ×3+トゥイーター×1のシステムコンポなど、多種多様な製品ラインナップを取り揃えている。

ブースに並んでいた「EUROSOUND」の製品ラインナップ。写真左が「ECLIPSE SOUNDBAR」、写真中央が「SOUNDSCAPE AIR」

「ECLIPSE SOUNDBAR」はiPadと組み合わせてのデモンストレーションを行っていた


Velodyne Acoustics

Velodyne Acousticsは1983年設立のサウンドメーカーで、カリフォルニア州に本社を構える。低価格でありつつ高性能でパワーのあるサブウーファーメーカーとして有名だ。

今回、本ブランドは新たに同社初となるインイヤー型ヘッドホン「vqulse bring the bass」を発表した。同社の得意分野であるサブウーファーで培ったノウハウを本モデルに搭載することで、従来にない豊かな低音再現を実現させている。ダイナミック型の10mmドライバーを採用、アルミ製のハウジングを採用しているため、パワフルな低音でも低歪みな音質を実現している。

またノイズの干渉や外騒音の低減の技術も施している。ケーブルにはフラット型タイプのものを使用している。iPod/iPad/iPhoneの操作が可能なリモコンが付属しており、音楽の再生、停止、スキップ、通話切り替えなどの操作ができる。周波数帯域は20〜20kHz、能率は98dB、インピーダンスは16Ω、ケーブル長さは1.1mとなっている。カラーはブルーとブラックの2週類を用意。価格は89.00ドルの予定。

ブースでは、ブルーの「vqulse bring the bass」を展示。iPadとの接続で視聴も行っていた

ケーブルには、iPod/iPad/iPhoneで使用可能なリモコンを搭載。再生、停止、スキップ、通話切り替えなどの動作が可能だ


PURE

英国に本社を持つ「PURE」。英国では2002年からコンシューマー製品を開発しており、デジタルラジオ市場で大きいシェアを持つブランドだ。同社の製品は幅広いリスニングポイントを保持しつつも、高品位な音質再現を開発背景に持つと同時に、Wi-Fi対応製品の拡充に力を入れているモデルが多い。今回ブースでは、iPod/iPhoneドック搭載の「Contour 200i Air」とワイヤレスでの音楽再生とネットラジオの試聴が可能な「Sensia 200D Connect」を展示していた。

「Contour200i Air」は、Wi-Fi対応モデル内の音源の再生、AirPlayでの音楽再生を可能にしている。価格は329.0ドルとなっている。従来モデルからDSP技術を改善すると同時に、高効率のオーディオアンプと3.5インチのデュアルフルレンジスピーカーを搭載することで、音質向上を図っている。ディスプレイ部にはLEDバックライトを使用。待機中だけでなく、再生中でも消費電力を抑えた省エネモデルでもある。

「Sensia 200D Connect」も「Contour 200i Air」と同様にWi-Fi対応モデル。価格は449ドルとなっている。アプリによりiOSやAndroidスマートフォンでも操作できる。また表示画面には、FacebookやTwitterの更新状況も表示される。アンプ部には正確な音色の再現に力を入れた高効率のクラスDアンプを搭載し、同社カスタム設計されたフルレンジスピーカーを搭載している。

写真は「Contour 200i Air」。AirPlayにも対応しているが、iPod/iPhone用ドックも搭載している

「Sensia 200D Connect」の表示画面にもLEDバックライトを採用。省エネだけでなく、画質的にも十分な表示映像だった


Optoma

Optomaからは小型プロジェクターが登場。ひとつは、光源にLEDを採用した小型プロジェクターの「ML300」。「ML300」ではコントラスト3000対1で輝度300ルーメンを実現した。色域の広いカラーパレットを採用することで、従来のLEDバックライトを使用したモデルよりも鮮やかな色彩再現を実現している。表示解像度はWXGA解像度(1280×800)。ミニHDMI端子やマイクロUSB端子を搭載していており、スマートフォンの映像出力を想定したプロジェクターとなっている。価格は499ドルとなっている。

もうひとつは、出力解像はWXGA解像度となってしまうが、最大で180インチの投写が可能な小型プロジェクターの「ML500」。基本的なスペックは「ML300」と同じだが、輝度を500ルーメンに向上させることで、よりコントラスト感の高い映像を実現しているという。「ML300」に搭載している端子のほかに、HDMI端子やSDカードスロットを新たに搭載している。SDカードは最大で32GBのものまで対応。価格は599ドルとなっている。

またブースの中には、最新のモバイルプロジェクターなども同時に展示されていた。低価格帯でもクオリティを保持しつつ、コンパクト化を図ったモデルが中心となっており、ホームシアターのみの使用用途ではなく、あらゆる使用場面を考慮したモデルを多数展示していた。ホームシアター用途をメインとした製品は、前年の末に発表された「HD33」や「HD83」がメインとなる。

「ML300」の製品写真。ブースでもデモンストレーションでは、スマホ内の映像の出力を行っていた

展示されていた「ML500」。「ML300」と同時に投写されており、ML300よりも高輝度な映像再現を可能にしていた


iBOLT

ワイヤレスソリューションアクセサリーLLC社の「iBOLT」では、スマートフォンとの連携を高めた製品を多数展開している。主にブースに並んでいた製品には、スマートフォンを車での運転の際にナビとして使用することを想定して開発されたスマホ用ドック「VehicleTraveler Kit」や、スマホの映像を小型プロジェクターで投影するキッド「Universal MicroVision Kit」などが挙げられる。

中でも大々的にデモンストレーションしていたのが「Stremer XL Kit」。スマホの映像を同社のキットを使用してテレビ側へと出力するコネクターだ。解像度等はスマートフォン内にあるデータに依存してしまうが、コネクター自体は1080/60pのデータの伝送が可能だ。写真データやビデオデータ以外にもゲームを行っている映像や通常の動作の出力内容も表示が可能。デモンストレーションではゲームの実演を行っていたが、遅延は少なかった。

「Stremer XL Kit」は、スマートフォンから接続する際のUSBケーブルとテレビ側へと出力する際に使用するHDMIケーブルを同梱する

デモンストレーションでは、実際にゲームを行っている。映像の伝送に遅延がなく、ストレスがない環境で楽しめる

上記以外にもスマートフォンとの連動を意識したモデルが多数登展示されていた。スマートフォン関連市場の盛り上がりを再認識させられた。

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