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25インチ/27インチモデルも投入予定

LG、パッシブ3D対応の23型ワイド液晶モニターを発売

2011/04/20 ファイル・ウェブ編集部
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LGエレクトロニクスは、パッシブ方式の3D表示に対応した23型液晶モニター“CINEMA 3D”「D2342P-PN」を4月下旬に発売する。価格はオープンだが、29,800円前後での実売が予想される。なお本体には、2D→3D変換などに対応するWindows用プレーヤーソフト「TriDef」と、2種類の専用3Dメガネをあらかじめ付属する。


「D2342P-PN」
パッシブ方式の3D映像表示では、パネル表面の偏光フィルターにより右目用と左目用に分割した映像を、メガネの偏光フィルターで視聴する。アクティブシャッター方式と異なり、メガネに電源を必要とせず、液晶シャッターの開閉も行われないため、フリッカーやクロストークを抑えることができる。


3D映像伝送にパッシブ方式(FPR)を採用

3D映像ソフトの様々な映像方式に対応する
同社コンシューマーエレクトロニクス セールスグループ セールスマネージャー道山涼司氏は、「フリッカーやクロストークを抑えることにより、身体への影響も少ない」とアピール。D2342P-PNは、第三者試験認証機関であるティフ・ラインランドによる3Dモニターの「フリッカーフリー」認証も受けている。


道山涼司氏
パネルサイズは23インチワイドで、解像度は1,920×1,080ドット。約1,670万色表示に対応している。バックライトはLEDで、輝度は250カンデラ、コントラスト比は500万対1(DFCオフ時は1,000対1)。視野角は3D時で垂直80度/水平12度、2D時で垂直160度/水平170度。同社は3D映像の視聴距離として「60〜70センチ程度が適切」と説明している。

さらに「3Dカラーエフェクト」機能により画面輝度を上げ、3Dメガネを通しても明るい画質を実現するとしている。そのほか「SUPER Enegy Saving」機能も搭載。バックライトの光を抑えて消費電力を低減するぶん入力信号を増幅する。従来のモニター比で約10kgのCO2削減効果があるという。累積の節電料やCO2削減量を、OSDで確認することも可能だ。


HDMI端子1.4aを搭載。BDプレーヤーや3D対応カメラ、ゲーム機など多様な機器との接続に対応する

HDMI 1.4a、D-sub15ピン、DVI-D(HDCP対応)
本体背面にはHDMI 1.4a端子を搭載し、Blu-ray 3Dの表示にも対応する。D-sub15ピン、DVI-D(HDCP対応)も備える。3D映像はサイドバイサイド、トップアンドボトム、インターレースなどにも対応。入力映像のアスペクト比を維持したまま表示する「オリジナル画面比」機能も備えている。


画面右下のボタン押すと設定ウインドウが表示される

再生ソフトの映像方式を選択する
専用メガネは、質量約16gの標準タイプと、普段かけているメガネにそのまま装着できる約8gのクリップオンタイプを1つずつ付属する。道山氏は、「アクティブシャッターメガネでは、シャッター片方ずつ閉じるため光の透過率が低く、映像が暗くなるが、パッシブは開閉がないため比較的明るくなる」とアピール。同氏によれば、アクティブ型の輝度が44カンデラであるのに対し、パッシブ型の輝度は125カンデラであるという。なお、標準タイプ/クリップオンタイプとも、1つ1,000円前後で販売する。


付属の専用3Dメガネ。クリップオンタイプ(左)と標準タイプ(右)
また付属のプレーヤーソフト「TriDef」をPCにインストールすることで、2D→3D変換や映像の深度調整も可能。なお2D→3D変換はDVD映像や動画ファイル、静止画ファイルに対応するが、BDの2D→3D変換には対応しない。


Windows用プレーヤーソフト「TriDef」が付属

TriDefの対応OSはWindows XP(32bit)/Vista(32bit)/7(32bit・64bit)。最低システム要件は、Intel Core 2 DuoまたはAMD Athlon 64 X2デュアルコアCPU以上のCPUで、サウンドカードはDirectX 9.0c互換。RAMは1GBで、ディスク空き容量は500MBを要する。道山氏は、「高いスペックの機器を別途購入することなく、普段使用しているPCで3D視聴環境を実現できる」とアピールした。


TriDefのメニュー画面

初音ミクの映像を2D→3D変換したデモが行われた
本日行われた発表会場では、5月8日発売予定の“3Dブルーレイミニシアター”「FX166」と組み合わせたデモが行われていた。なおD2342Pは、6月に21.5インチ、7〜8月に25インチ/27インチモデルの発売を予定しているという。基本的な技術仕様は同様で、搭載端子の数を変更する可能性があるとのこと。


5月8日発売予定の“3Dブルーレイミニシアター”「FX166」との組み合わせ
LGディスプレイ ITプロモーションチームのMoonhyun Nam氏は「パッシブ方式を採用すると、明るく、クロストークやフリッカーが抑えられ、メガネも軽量で価格も安く実現できる。裸眼3Dの登場までは、アクティブではなくパッシブが3D表示の主流になると考える」と強調。

また、同社のモニターマーケティングチーム長Michael Jung氏は、「パッシブ型3Dモニターの開発について、LGグループ各社で一貫した生産体制を揃えている」と述べ、「ユーザーに新しい3D視聴環境を提供できると自負している」とした。今後、テレビ製品も含めた同社の3D対応ディスプレイは、パッシブ方式を主に展開していく考えだという。


Michael Jung氏

Moonhyun Nam氏
なおパッシブ型3Dではラインごとに映像を分割するため、垂直方向の解像度が半分になってしまうが、道山氏は「3Dは、左右の目から見えた映像を脳内で3D映像として認識している前提があることを踏まえれば、脳内の認識により見え方は1,080ドットと同等になる」と説明した。

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  • ジャンル液晶テレビ(ディスプレイ)
  • ブランドLG ELECTRONICS
  • 型番D2342P-PN
  • 発売日¥OPEN(予想実売価格29,800円前後)
  • 価格2011年4月下旬
【SPEC】 ●パネルサイズ:23インチワイド ●最大解像度:1,920×1,080ドット ●表示色:約1,670色 ●液晶:LEDバックライト ●輝度:250カンデラ ●コントラスト比:500万対1 ●視野角:3D時で垂直80°/水平12°、2D時で垂直160°/水平170°●端子:HDMI 1.4a、D-sub15ピン、DVI-D(HDCP対応)