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「世界に通用するクラウド型サービスを」

シャープ、タブレット型端末の詳細を9月27日に発表

公開日 2010/09/17 15:58 ファイル・ウェブ編集部
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シャープ(株)は本日、記者懇談会を開催。同社幹部が揃い、同社の事業戦略について説明した。

シャープ(株)代表取締役社長 片山幹雄氏

懇談会の中で同社社長の片山幹雄氏は、同社が年内投入を発表しているタブレット型端末(関連ニュース)をスーツの内ポケットから取り出して報道陣に見せながら、タブレット型デバイスに対する意気込みを強調した。

■「世界に通用するクラウド型サービスを」

「シャープは変わらなければならない。我々は国内の携帯電話事業では強いが、独自の機能を強化していったことから、世界に出られなくなってしまっていた。その結果、ガラパゴスケータイなどと揶揄されることも増えてきた」。

また片山氏は、「我々がこれまでやってきたのは『ネット対応の携帯電話』だったが、スマートフォンはまさにネット対応ケータイだ」とし、スマートフォンやタブレット端末でも、同社のこれまでの取り組みを活かせると説明。「タブレット型デバイスの発売と同時にクラウド型サービスもスタートさせる。丁寧に育てていき、グローバルで通用するサービスにしたい」と述べた。


タブレット型デバイスをスーツから取り出し、報道陣に見せながら説明を行った
今回片山氏が報道陣に見せたタブレット型デバイスは小型のもので、7月に発表した10.8型と5.5型の端末のうち、5.5型のものと思われる。

タブレット端末で利用できるクラウド型サービスの具体的な内容やビジネスモデルなどについては明らかにされなかったが、「我々は『テーブル』を作る。そのテーブルでみなさんがビジネスをやっていただけたら嬉しい。たとえば、アマゾンさんや楽天さんに、我々のテーブルを使ってビジネスをやっていただいてもいい」と片山氏は語り、あくまでオープンな受け皿を作る考えを示した。

同社は9月27日に、タブレット型デバイスやクラウド型サービスの詳細を発表する。デバイスの発売は、まず国内で先行して行い、その後米国やアジアなどで展開する予定。ただし片山氏は「ひょっとしたら国内発売の後、いきなりアジアで展開するかもしれない」とも述べるなど、グローバル展開については、反響を見ながら投入時期や場所を決定していくようだ。

■液晶パネル製造では「地産地消」に引き続き注力

液晶パネルや太陽電池などの生産については、「地産地消」(現地生産・現地消費)の重要性を改めて指摘。昨年から展開を本格化させ、亀山第一工場については生産設備を南京に移し、来春にはパネル生産を立ち上げるという。また、第8世代のパネル工場についても当局の認可待ちであるとし、認可が下りたらすぐに実行に移す考えだ。

片山氏は地産地消について、「日本の産業の終わりではなく始まりだ」と強調。「日本で作ったものを海外に売っていくモデルだけでは限度がある。一方でLEDについては、国内の三原と福山に大きな投資をすることを決めた。日本に置くものと海外に出るものを使い分けていきたい」とした。

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