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通信速度は最速330Mbpsを目指す

UQ WiMAXサービス戦略発表会が開催 - インテルなど協力各社幹部も出席

公開日 2010/06/07 18:47 ファイル・ウェブ編集部
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UQコミュニケーションズ(株)は、同社が運営する高速通信サービス「UQ WiMAX」の事業戦略説明会を実施。エリア拡大など2010年度の計画を発表するとともに、今後の成長戦略などについても説明した。


同発表会は、UQ WiMAXが正式サービスインからまもなく1周年を迎えることを記念してのもの。取締役社長の田中孝司氏ら同社スタッフに加え、マイクロソフト(株)代表執行役社長の樋口泰行氏ら取引先各社の幹部も出席し、同サービスの今後についてのトークセッションなども行われた。

マイクロソフトやインテルなど協力各社からも幹部が出席

発表会の冒頭では、まず田中氏が同社の歩みを紹介。2009年7月1日に正式にサービス提供を開始してからまもなく1年を迎えることや、今年3月には全都道府県でサービスを開始したことなど、2月に行ったメディア向けイベント(関連ニュース)で発表した事項を改めて振り返った。

UQコミュニケーションズ(株)取締役社長 田中孝司氏

同社の歩み

そして「そろそろ疲れたので後任に社長を譲りたいと思う(笑)」とジョークを交えながら、社長交代を発表。今年4月から同社顧問に就任している野坂章雄氏が社長に就任し、自らは取締役会長として今後の同社に関わっていくと述べた。

UQコミュニケーションズ(株)顧問で新社長に就任する野坂章雄氏

野坂氏の経歴。KDDIアメリカ上席副社長などを歴任してきた

その田中氏に紹介される形で登壇した新社長の野坂氏は、「少し停滞感のある日本の電気通信事業に風穴を開けていきたい」と意気込みをコメント。その後、2010年度の事業プランについて説明した。

野坂氏は、今年度末までに加入者数を80万件まで増加させること、基地局を8,000局以上増設させることなどを目標にしていると説明。こうした目標については当初の計画を1年から1年半前倒ししていることも紹介し、順調にサービス成長が進んでいることを説明した。

80万件の加入を目標に活動する

エリア拡大は計画を大幅前倒しで展開中

そして、「速度が速くてストレスがない快適さがUQの生命線だと思っている」という野坂氏は回線速度の向上計画にも言及。UL 64QAM適用など、システムチューニングと新機能採用で速度向上を図るとした。

速度向上も図る

さらに、速度向上についてはIEEE802.16mの導入にも言及。2012年リリースを目標に技術開発を行って本年中にデモを実施し、下り最大330Mbpsを実現させる予定であることを説明した。

2012年リリースを目標にIEEE802.16mを導入

続いて野坂氏は、WiMAXグループのWi-Fiルーターを「WiMAX Speed Wi-Fi」と命名して今後サービス展開を行っていくと発表。「他社では“ポケット”や“ポータブル”と呼んでいるが、我々はスピードを売りにしていきたいということだ」とネーミングの理由を語り、高画質な動画などもスムーズに閲覧できるなどのメリットをユーザーに訴えていくと述べた。

「WiMAX Speed Wi-Fi」のサービス名で通信速度をアピール

そして最後に、「携帯電話モデルとの差別化」「オープンモデルの加速」「グローバル展開」を今後の成長戦略の3つの柱としていくとコメント。データ専業で元々は音声を対象にしていなかったという、電話と違った特性を活かしてサービスの差別化を図っていくことなどを説明する。

成長への3つの柱

オープンモデルの加速については、「カメラや音楽プレーヤーなどとも結んで、そういったものをまとめていくという価値もあるのではないか」とパソコン以外へのサービス展開も進めていく考えであると説明。続けて、どの国にいっても使えるということを目指していくとも述べ、グローバル展開をさらに加速させていくとも語った。

現在148ヶ国でWiMAXサービスを展開中

なお、会場にはこうした計画の例として各社から発売されているWiMAX内蔵パソコンや、インテル(株)が開発したWiMAX内蔵自動販売機などを参考展示。

ソニー、東芝、オンキヨーなど各社のWiMAX内蔵パソコンを展示

アイ・オー・データの「WiMAX Speed Wi-Fi」ルーター「WMX-GW02A-BK」と「WMX2-U01」

インテルの自動販売機は、WiMAXや3Gデータ通信を通じてセンター側による集中管理体制を敷くというもの。内蔵カメラによって視聴者との距離を検出し、その距離に応じたコンテンツを表示する「スケールセル」技術や、利用者の性別・年代を検出して、例えば子供には画面内の低い位置に商品画像を報じするなどの「マッチセル」技術を利用できる。インテルのプロセッサー能力により、最大100人の同時認識と、1秒あたり5コマ以上という高頻度の識別が可能になるという。

インテルが参考展示していた自販機。ディスプレイは式の強化ガラスを使用したタッチパネルになっている

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