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長期間のデータ保存にも有効

日立、石英ガラスと発光ダイオードを用いたデジタルデータ保存技術を開発

2009/12/01 Phile-web編集部
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(株)日立製作所は、石英ガラスの内部にレーザーで刻印したデジタルデータの読み出しを実現する、発光ダイオードを用いた光断層撮影法を開発。新たなデータストレージの技術として発表した。

同社では今回、デジタルデータを長期的に保存するためのストレージとして、耐熱性・耐水性に優れている石英ガラスに着目。その中心部に超短パルスレーザーで刻印したデジタルデータを読み出す発光ダイオードを用いた光断層撮影法を開発した。

本技術は石英ガラスを回転させながら、発光ダイオードを光源とする可視光を照射して複数の投影画像の撮影を行い、計算処理によって石英ガラスの断層画像を復元するというもの。石英ガラス内部に刻印されたデジタルデータが読み出せることに加え、市販の発光ダイオードを用いて石英ガラス内部の投影画像が得られるという単純な原理を応用することで、記録されたデジタルデータが遠い将来に渡っても容易に読み出せるという特徴があるという。同社では本技術を用いて、加速試験で経年変化させた石英ガラス内のデジタルデータのパターンを読み出したところ、記録時に比べて投影画像のコントラストが1デシベル(10%)低下するまでに11万年、3デシベル(30%)低下するまでに3億2千万年以上かかるという結果を得たという。

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