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CES2009レポート

<ビクター>次世代薄型液晶ディスプレイ技術やビデオカメラの最新機種を展示

公開日 2009/01/10 21:25 ホームシアターファイル編集部・井田
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■薄型&軽量化をはかった次世代液晶テレビを参考展示/今後、テレビのコンセプトはレイアウトフリーに!
また、先日発表のあった(関連ニュース)、次世代の薄型液晶テレビが参考展示されていた。薄さ7mm、32インチで質量5kgを実現したのには、独自の光学設計、液晶モジュール構造の開発が大きく寄与しているという。

参考展晶テレビ。先鋭的なテレビスタンドも相まって美しい試作機だ示された次世代液

背面部。非常にフラットなデザイン。放熱の問題もまだ追求しているとのことだが、デザインコンセプトとしてフラット性を保つという


ブース入り口は多くの人で賑わっていた

「独自の技術」を明らかにしようとブース展示員に質問すると、詳細はノーコメントとのことだが「光を均一にする光学設計」と「薄くなる分さけられない光量の低下をおさえる機械的な設計」を開発できたことが大きいとの回答が得られた。

また、薄くかつ軽量になったことで心配されるのが強度の問題だが、材質などはまだ詰めていく事項とのことで、今回はあくまで技術発表という形だ。製品化は2009年度中とリリースされている。日本での展開は検討中とのことだ。

光学設計に加え、チューナーとスピーカーを別の筐体にし、モニター質量5kgを実現したことで、壁掛け、天吊りなど自由なレイアウトが可能となった。特に来場者を驚かせていたのは磁石を使ったデモだ。テレビ背面に強力な磁石を取り付け、鉄板を仕込んだ壁に近づけるだけで固定されてしまった。固定された瞬間には、周囲から「Magic!」との声があがったほどだ。軽量化による恩恵の大きさを実感させられた瞬間だ。

磁石で壁掛けした様子。壁と一体化してしまったかのような印象をうける

また、チューナーやスピーカーを別の筐体としたにはもう一つ狙いがある。チューナーやネットワークコンテンツの対応などテレビ環境は国ごとに異なる。しかし、チューナーなど周辺機器を別の筐体にすれば、モニターはワールドワイドで使用でき、その分コストを下げられるメリットがある。

モニターと周辺機器を別にするメリットをアピールする展示。左右にあるコンポーネントはブルーレイプレーヤー。スピーカーもモニターサイドにラック置き、または壁掛け、さらに埋め込みにと、テレビだけでなく、周辺機器の選択肢までも自由になる

レイアウトフリーを真に実現するためにはワイヤレス化は必然。フルHDの映像を送信する技術を開発中とのことだ


スタンドと見間違えるなかれ。テレビの下に差し込まれているものがチューナー部だ

チューナー部を縦置きにした状態。クールなシルバーの筐体なのでシェルフに立てかければ部屋のアクセントになるだろう

なお、次世代テレビコーナーの奥にはプライベートスペースがあり、トレンドの一つである3Dテレビのデモも行われていた。4K2Kの3Dテレビのデモもあった。残念ながら「NO PHOTO」だったため、写真でご覧いただけないが、3Dテレビの発売がいよいよ現実味を帯びてきたと感じた。

■デジタルカメラとの親和性を高めた薄型テレビが2009年春に発売
オーディオビジュアルの専門店で取り扱う、高付加価値ブランド「PRECISION」のコーナーでは、デジタルカメラとの親和性を高めた液晶テレビ「LT-42WX70」が展示されていた。

LT-42WX70。AdobeRGBの色域を96%カバーする

デジタル一眼レフカメラの取り込みを想定して、モニター脇にHDMIの入力端子が搭載されている

具体的には映像モードにAdobe Systemsが定める色空間「AdobeRGB」を表示するモードを搭載したのが大きな特徴。ガンマカーブとホワイトバランスを調整し写真を表示するのに最適な画質を実現するという。デジタル一眼レフカメラを所有するユーザー垂涎のモードであろう。

映像モードに「photo」モードが搭載されている

photoモードをさらに奥深くまで選択すると、AdobeRGBモードへの変更ができる

表示画素数は1,920×1,080。ダイナミックコントラスト50000対1。ネイティブコントラスト4000対1。インチサイズは今のところ42V型だけとのことだ。実際に視聴したが、自然なコントラストと階調感にすぐれた画質だと感じられた。またチューナーは別の筐体を採用しているため、モニターの厚さ4.1mm、質量13kg(42V型の場合)を実現している。残念ながら日本での発売は検討中とのことだ。

また、「PRECISION」のコーナーではフルHDプロジェクター「DLA-HD750」と「DLA-HD350」のデモと実機が見られた。国内で発売されているモデルと同様のモデル。北米でもその注目度は高く、多くのファンが視聴ルームへと足を運んでいたのが印象的だ。

国内モデルと同様のDLA-HD750

■iPodドック載テレビ「Teledoc」の新ラインアップも登場
北米で発売されているiPodドック搭載テレビ「Teledoc」の第2世代モデルも登場した。発売は2009年の4月で価格は未定とのことだ。

新製品は5種類で、P300シリーズとP500シリーズの2つのラインナップがある。P300シリーズは32V型の「LT-32P300」、42V型の「LT-42P300」、そして46V型の「LT-46P300」の3機種。P500シリーズは42V型の「LT-42P500」、46V型の「LT-46P500」の2機種。表示画素数は1,920×1,080。120Hz駆動の「Clear Motion Drive III technology」を搭載する。第2世代になりUIが向上しており、テレビでiPodのディスプレイと同じ表示がされるようになった。

LT-32P300。同じ32インチの初代機「LT-32P6709」は、JVC USAのサイトでは999.95ドルとなっている。LT-32P300も同程度の価格になるのだろうか

ドック周辺などイルミネーションの違いからP300シリーズとP500シリーズが分けられる。こちらは青なのでP300シリーズ。P500シリーズなら白く光る

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