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デジタルシネマだけの映画祭「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」今年も開催

公開日 2008/06/20 17:52
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今回で5周年を迎える「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2008」が7月19日(土)から27日(日)までの9日間、SKIPシティ(埼玉県・川口市)で開催される。

この映画祭は、デジタルで撮影、制作されたいわゆる「デジタル(以下、Dと表記)シネマ」のみにスポットを当てた国際コンペティション映画祭である。会期中は世界中から選りすぐったデジタルシネマを、高精細4Kデジタルプロジェクターで楽しむことができる。

映画祭のメインは長編コンペティション。今回から新人クリエイターの発掘と支援を強く押し出し、「長編映画制作3本以下の監督による、デジタル撮影・制作された70分以下の作品」を世界から公募。その応募総数は693作品にも上ったという。審査員に世界の第一線で活躍する映画人を集め1次審査(審査委員長はオーストリアのプロデューサーのダニー・クラウツ)。選りすぐりのデジタルシネマ12作品がお目見えするという。

長編コンペティションにノミネートされている『幸せのアレンジ』(2007・アメリカ)。ユダヤ教徒のローチェルとイスラム教徒のナシーラ、異教徒の二人が育む友情と幸せの物語

日本のクリエイターを応援する部門として、短編コンペティションも行われる。応募総数300作品から12本が選ばれ上映されている。ちなみにこちらの審査委員長は俳優の高嶋政伸氏。なお、最終日には川口市民賞として最優秀作品に100万円、奨励賞2作品に50万円が贈られる。

短編プログラムにノミネートされた『エレファント・マド』(2007・日本)。他人のゴミ分別が趣味の男。それをネタに男を振り回す女。二人の関わりをシュールに描いた作品だ

SKIPシティの取り組みでユニークなのは、ODS(Other Digital Stuff/映画以外の上映コンテンツ)を上映すること。今回の映画祭では、招待作品として巨匠・山田洋次監督の撮影による「シネマ歌舞伎」が上映される。今回は中村勘三郎出演の『人情噺文七元結』(にんじょうばなしぶんしちもっとい)が、英語字幕付きで世界初上映となる。なお、上映日が7月19日と22日の二日間だけなのでご注意されたい。

『人情噺文七元結』(c)松竹株式会社

また、ミュージカルの舞台を映像化した「Livespire」(ソニーが提供するミュージカルや演劇などを撮影収録した作品をデジタルで上映する映像エンタテインメント)もスクリーン上映される。当館だからこそできる新しい試みで、あたかもその舞台をライブで観ているような臨場感が味わえるだろう。

音楽座ミュージカル『メトロに乗って』映画館上映特別版 (c)ソニー株式会社・株式会社ヒューマンデザイン 2008年

舞台『FROGS~フロッグス』映画館上映版 (c)株式会社アミューズ・ソニー株式会社 2008年

その他、無料で楽しめる催しも行われる。5周年特別企画の「クリエイターズ・ミーティング」。「若手クリエイターのはじめの一歩」と題したトークイベントで、本年ベルリン国際映画祭で最優秀新人作品賞を受賞した熊坂監督と、『Sweet Rain 死神の精度』で全国公開した筧監督が商業長編映画監督としてデビューするまでの道のりを語る。また両監督の短編映画もリバイバル上映される。

チケットはチケットぴあをはじめ、ファミリーマートなどコンビニでも絶賛販売中。前売り1回券600円からと安く、コンペ作品3回券で1500円となる。詳しくはこちらを参照してほしい。

また映画祭期間中は、川口駅東口キャスティ前臨時バス停より無料直行バスが運行するので、会場までのアクセスはこちらを利用されたい。また車で来場される方には映画祭チケットの半券提示で、駐車料金が無料となる。都心からも近く、気軽に足を運べるのも嬉しい限りだ。海の日の休日などを使って、こういったイベントで映画の最前線に触れるのもいいだろう。是非足を運んでほしいイベントだ。

(ホームシアターファイル編集部)

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