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メッセ・ベルリン社ゲーケ氏がIFA2008の魅力を語る − マヨルカ島開催IFA2008国際プレスセミナー

公開日 2008/04/20 02:29
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世界最大のCEショーである「IFA2008」のインターナショナル・プレスカンファレンスがスペインのマヨルカ島で開催された。現地時間19日午前には、秋に開催を控えるイベントの概要を伝える記者説明会が行われた。

MISS IFAが記者会見のオープニングに登壇

説明会にはメッセ・ベルリン社COOのChristian Goeke博士が登壇し、今年は8月29日(金)から9月3日(水)までの期間に開催される「IFA2008」の概要を発表した。

Christian Goeke博士

既にIFAベルリンショーの日本語サイトにもご紹介した通り、今年は展示会のカバーする分野が「ホームア・プライアンス」まで拡大される。同分野には30,000m2、合計6ホールの広大な展示スペースが用意されるが、既にボッシュ・アンド・シーメンス・ホームアプライアンス社やミーレ社をはじめとする欧州の業界大手などの出展が決定しており、約80パーセントのスペースが予約で埋まるほどの盛況ぶりであるという。一方、デジタルAV分野の出展でもソニーが昨年よりも広い展示スペースを使っての参加を決定したことなどを例にあげたGoeke氏は、「メッセ・ベルリン社としてもIFA2008におけるデジタルAV関連の展示に注目が集まり、それぞれに革新的な出展が行われる事に早くも大きな期待を寄せたいと考えている」と語った。

ホームアプライアンスへ分野を拡大するIFA2008

ホームアプライアンス各社のブース配置図

ホールマップと主な出展社の配置が決定した

昨年開催された「IFA2007」では、トレードビジターの事前参加登録がIFA2006の成果を上回るなど、大きな成功を収めた。殊に昨年のイベントでは欧州各国から多くのトレードビジターが訪れたことなどから、今年は欧州トレードビジター向けのIFAツアーパッケージを強化する方針もGoeke氏より発表された。

来場者の数も年々増加を続けている

また今年のIFA2008より、ジャーナリスト向けの「IFAオープニング・イベント」も規模を拡大して行われることが明らかになった。イベント開催前の27日(水)、28日(木)の両日に渡り、IFA2008に出展を行う企業による、プロダクトプレビューやプレスカンファレンスが集中的に開催されるというもの。「このような機会を拡大することにより、メッセ・ベルリン社としては、出展企業の各位とジャーナリストの方々に、展示される製品や技術に関して、より深いコミュニケーションを効率的に図れる場所を提供したいと考えている」とGoeke氏は語る。開催前にイベント関連の情報公開に力を入れることにより、イベント期間における一般来場者の集客を強化する狙いもその背景にあるようだ。

最後に本年イベントの抱負について語ったGoeke氏は「今年は今までよりもさらに広範な分野に渡って、コンシューマ・エレクトロニクスの技術的な進化を来場者に印象付けていきたい考えている。そのためには来場者のライフスタイルに革新をもたらすコンシューマ・エレクトロニクスの魅力をエモーショナルに伝えていくことが大切だと考えている」と語った。

記者説明会にはドイツ民生通信エレクトロニクス協会(gfu)のボードメンバーであるLoewe社Rainer Hecker博士、並びにGfKマーケティング・サービス社のJuergen Boyny氏も出席した。


Rainer Hecker博士
Hecker氏は欧州のコンシューマ・エレクトロニクス市場のトレンドを紹介した。Hecker氏によれば、欧州では特に直近の数年において、薄型テレビ商品の成長が目覚しく見られるという。それに牽引されるようなかたちで、サラウンドシステムをはじめとする高品位なオーディオ製品の需要が高まりつつあるようだ。またブルーレイについては、今年の始め頃から欧州の市場でも認知の拡大が見られ、注目度が高まりつつあるという。その他、デジタル一眼レフカメラやポータブルAVの成長、デジタルテレビの視聴機能付携帯電話の認知拡大などが、欧州市場において注目すべき動向としてHecker氏より挙げられた。

また市場全体の動向について触れたHecker氏は「それぞれの製品はマルチメディア化が進む方向に向かっている。またハイビジョン映像をネットワーク経由で楽しむライフスタイルもトレンド化しつつある」と評価した。さらに創り手であるメーカー側においては「環境対策への意識が近年ますます高まっており、駆動時における低消費電力を各社とも熱心に進めていることが傾向としてあげられるだろう」とした。Hecker氏は最後に「こうした欧州におけるコンシューマ・エレクトロニクスのトレンドを、まさに一望できるイベントとしてIFA2008に注目して欲しい」と締めくくった。


Juergen Boyny氏
Boyny氏はコンシューマ・エレクトロニクスにおける欧州市場の特徴を世界市場との比較により紹介した。「2008年は薄型テレビの市場が前年比でさらに5.7%ほど伸長し、約2億台の普及を達成すると予測している。欧州でも薄型化のトレンドはコンシューマに浸透しており、30インチ台以上の大画面テレビの需要も高い。高品位な商品を求めるコンシューマの購買意欲がさらに高まりつつある。またポータブルAVプレーヤーの普及も拡大しており、外付スピーカーなど関連アクセサリー製品の需要を牽引している」とBoyny氏は語った。また、本年からホームアプライアンスの分野に規模を拡大するIFA2008の出展内容について、Boyny氏は「ホームアプライアンスとデジタルAVが、ともにユーザーの便利なライフスタイルを革新して行くようなソリューションを提案できれば、最も良いかたちで相乗効果をもたらすに違いない。このような出展がIFA2008で実現することを期待したい」と述べた。

(Phile-web編集部)

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