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Senka21「2007業界展望」メーカーアンケート − キヤノンマーケティングジャパン編

2007/01/02
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「デジタル一眼」「ハイビジョン」は市場を牽引するキーワード、トータル提案力の向上を推進する


キヤノンマーケティングジャパン(株)デジタルカメラ商品企画部 部長 森本一成氏

キヤノンマーケティングジャパン(株)デジタルビデオカメラ商品企画部 部長 渡辺 徹氏
ー市場を取り巻く環境が日々、激しく変化していく中で、迎えた2007年は、ユーザーのライフスタイルやその消費行動、価値観において、どのような変化があると考えるか

国内経済の自律的回復による企業収益・雇用・所得環境の改善に伴い、2007年においても個人消費は堅調に推移すると考えている。また、『2007年問題』にも代表されるように、団塊世代が一大消費市場として大きな注目を受け、新たな商品やサービスの開発を後押しすることが考えられ、全体消費にも波及効果があると期待できる。

また、『時間』や『お金』に対する相対的な“ゆとり”が生まれることにより、趣味・生涯学習・旅行を始めとした『自己実現=自分らしさの追求』のための投資が増加していくことが予想される。(森本氏)

ビデオカメラもいよいよハイビジョンの時代に入って来た。ハイビジョンタイプの構成比は確実に高まっていくものと思われる。しかしながら、ハイビジョンというイメージだけで売れていくにはまだまだ壁が高そうだ。普及のポイントは、各々のメディアが持つ弱点がどこまで改善されるかだと思う。テープメディアは操作性、DVDタイプは再生環境、HDDタイプ、SDタイプはデータの逃がし場所という問題を抱えている。画質、機能、操作性と価格がマッチすることも肝要である。ユーザーの優先するポイントが多岐にわたり(高画質、操作性、大きさ、重さ、録画時間etc)、しばらくは混沌とした状態が続くと思われる。(渡辺氏)

ー2007年の御社の事業展開の中心となる商品ジャンル、そこでの需要喚起、市場創造へ向けての取り組みについて、どのような提案・展開を行っていくか

2006年におけるデジタルカメラ市場は、個人消費の復調ならびにブレ対応や大型液晶化、高画素化に代表される商品価値の向上、さらには一眼レフタイプの普及拡大に伴い市場全体としては年初予想を大きく上回る成長を遂げた。一方、2007年は普及進展により市場成熟度がさらに高まり、買い替え・買い増し層比率の上昇と買い替えサイクルの長期化により市場規模は横ばいで推移するものと思われる。

弊社としては、一眼レフタイプからコンパクトタイプに至るまで、あらゆる撮影シーンに対応できる商品ラインナップの強化・充実を図っていく。また人口動態並びにライフスタイルの変化への注視を続け、これまで培ってきたデジタルカメラ並びにプリンターの高画質化技術に加え、デザイン性・ユーザビリティの一層の進化に取り組み、ホームプリントの楽しさや便利さを実感できるよう、トータル提案力の向上に邁進していく所存である。(森本氏)

ビデオカメラの市場は、メディアの多様化と、ハイビジョンへの移行ということで、やや買い控えが起こっている。また、少子化に伴う需要の減少という問題もあり、市場の縮小傾向にどう対処するかという課題がある。今後は、大画面TVの普及を背景に、ハイビジョンビデオカメラの高画質を理解頂き、お子様の成長記録といった従来の主要用途から、旅行の思い出を記録するといった使い方の広がりを図って行きたい。

また、業務用機はハイビジョン化への切り替えの時期にあり、レンズ性能と高画質を武器に、積極的に取り組んで行きたい。(渡辺氏)

(Senka21編集部)

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