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エプソン、プロジェクションテレビ向けにフルHD対応0.7型液晶パネルを開発

公開日 2006/12/12 13:51
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新開発のフルHD対応0.7型HTPS
セイコーエプソン(株)は、3LCD方式大型液晶プロジェクションテレビ向けの、1080pフルHD出力に対応する0.7型高温ポリシリコンTFT液晶パネル(以下 HTPS)を開発した。

製品のサンプル出荷は既に開始されており、2007年春からは量産化もスタートする。


従来製品との比較による新パネルの概要紹介

エプソンHTPS技術の進化と、最新デバイスの位置付け
今回発表の製品は、同社の新しい高精細加工技術を活かすことにより、従来のTN型(Twisted Nematic)パネルと比較して20%以上の開口率向上を実現しており、同一ランプでの輝度向上や、同一輝度の製品において使用ランプの低ワット化が図れる点が特長だ。また0.7型という従来よりも小さいサイズでフルHD解像度を実現することにより、大型液晶プロジェクションテレビで使用する際に、同一解像度でのHTPSパネルサイズの小型化・低価格化が合わせて可能になる。


セイコーエプソン(株)前田光男氏
同社が開催した新開発のHTPS製品に関するレクチャーでは、TFT事業部 TFT設計技術部 販売促進担当 課長 前田光男氏が製品の詳細と今後の戦略を解説した。

今回の製品が開発された背景について、前田氏は「現在液晶、プラズマをはじめとした薄型大画面テレビの市場が拡大を続けている。プロジェクションテレビ市場においても、特に北米地域を中心に伸びており、フルHD解像度を備え、コスト競争力の高いパネルが強く求められていた」と語る。

4対3パネル製品のラインナップ紹介

16対9パネル製品のラインナップ紹介

C2FINEとTN方式製品との住み分けを今後行っていく

同社が展開するHTPS製品の特長について前田氏は「3LCD方式は光効率が高く、明るくナチュラルで、目に優しい映像表現が魅力である」と説明する。今年の9月に量産が開始されたフルHD(1080p)対応のパネル「C2FINE」搭載機は、同社の液晶プロジェクター「EMP-TW1000」をはじめとする幾つかのモデルが今冬に商品化された。今回開発された、超開口率化技術を採用したTN型の製品シリーズにも今後新たなネーミングが現在検討されており、「超高画質の1080pホームプロジェクター用途の“C2FINE”、低価格で高画質なリアプロジェクションTV用途のTN液晶方式、としてそれぞれ位置づけ、棲み分けを図っていく」と前田氏は説明する。


HTPS製品は今後も諏訪南工場と千歳工場において行われていく
同社のHTPS製品は今後、長野の諏訪南工場と北海道に新設された千歳工場をフル稼働させ展開する。前田氏によれば、今後両工場に対して「市場のニーズに対応し、潤沢に製品が供給できるよう投資もかけていく予定」であるという。

【問合せ先】
セイコーエプソン(株)
TEL/042-587-5447

(Phile-web編集部)

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