DTS、新たなデジタル映像・音響技術を「映画テレビ技術 2006」に出展
同社展示内容の中でも特に関心を集めているのが、DTS-CSS(シネマサブタイトリングシステム)だ。DTSのデジタルサウンドシステムでは、フイルムに記録された「タイムコード」を読み取り、タイムコードに同期してCD-ROMディスクからフレーム単位の正確さでサウンドを再生する、独自のディスクリート・サラウンド方式を採用している。今回展示されたDTS-CSSでは、同社の“タイムコードに同期するサウンドシステム”の研究をさらに押し進め、映画の字幕をフイルム自体に焼き付ける代わりに、映像投写用のプロジェクターと別に、字幕専用のプロジェクターから字幕のみの映像をスクリーン上に投写する方式を採用している。
このシステムにより、字幕版の映画などでは単一のプリントに、地域に応じた言語の字幕データディスクを同期させることができるようになる。また英国では、映画を楽しみたい聴覚障害者向けの字幕制作システムとして本技術が既に活用されている。一方、日本国内では東京・品川のアイマックスシアターで本システムが実際に運用されており、70mmの大型映像フイルムの字幕システムとして採用されている。
また、同社のブースには劇場用再生装置のシネマ・メディア・プレーヤー「DTS XD10」、シネマ・オーディオ・プロセッサー「DTS XD10」も展示され、注目を浴びていた。
イベント会場にはその他にも、業務用のハイビジョン撮影・編集機器を中心としたプロ用映像製作機器や、ワンセグ放送の体験コーナーなども設けられ賑わいを見せていた。
イベントの開催概要は下記の通りだ。
■映画テレビ技術 2006
http://www.eigatv.jp/
・会期:2006年6月6日(火)〜8日(木) 10時〜17時
・会場:東京北の丸公園 科学技術館
・主催:(社)日本映画テレビ技術協会
(Phile-web編集部)