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仏トムソンがカノープスを買収へ

2005/12/05
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フランスのトムソン社は本日、(株)カノープスの取締役会長、山田広司氏とその親族が保有する発行済み株式総数の3分の1相当を譲り受けることで合意したことを明らかにした。その対価は50%が現金、残りの50%がトムソンの保有する自己株式によるものとなる。カノープスの筆頭株主である山田氏は、現在親族保有分と合わせて発行済み株式の約40%を保有している。

トムソンは今後、2005年12月6日から2006年1月16日までの42日間に渡り、1株当たり148,000円でカノープス株の公開買付(TOB)を行う。トムソンとしてはカノープスの株式を最終的に100%取得し、放送局をはじめプロフェッショナル仕様のビデオ機器における事業展開を中心に協力関係を強めて行く方針を明らかにしている。

今回の案件における両社の戦略的意義については、トムソンはグループのブロードキャストビジネスユニットであるグラスバレーとカノープスが相互補完的にテクノロジー、および製品ラインやワールドワイドでの販売体制を活用することにより、両社の事業・業績の拡大を図ることにあるという。公開買付が成立した場合、カノープスは公開買付者の連結子会社となる。なお、トムソンはカノープスの公開買付に成功した場合は、カノープスブランドの高い技術力と認知を評価しながら今後も残していく考えを示している。

本日両社により行われた記者会見において、カノープスの山田氏は、今後もカノープスのコンシューマー製品製品の店頭販売、およびサポートを継続していく考えを明らかにしたが「とりわけ昨今の市場において加速化する価格下落への対策として、当社も差別化の難しい商品については様々な検討を行う必要がある」と語った。また、両社が互いの会社を選んだポイントとして、双方からは「互いの現在のビジネスにない部分を補完できること」と、さらには「企業風土が似通っており、将来に渡ってベストの関係が維持できること」が挙げられた。

【問い合わせ先】
(株)カノープス
TEL/03-3516-2518

(Phile-web編集部)

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