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<キヤノンEXPO>SEDに加えLCOSリアプロも登場! 未来のディスプレイが大集合

公開日 2005/10/26 19:28
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キヤノンは、同社グループの最新技術・製品を展示する「Canon EXPO」を開催した。Canon EXPOはニューヨーク、パリ、東京の三都市で5年に一度開催される展示イベントだ。本項ではディスプレイ関連のトピックをお伝えする。


SED

お馴染みの36インチ参考モデル

右上がカットされた55インチ試作モデル

プラズマ、液晶との比較デモ

各展示会で常に注目を浴びるSEDディスプレイ。本イベントではCEATECなどに出展した36インチの参考モデルを多数展示し、その画質の高さをアピールした。仕様はこれまでと同じで、輝度430cd/m2、暗所コントラスト100,000対1。色域はNTSC比94%で、応答速度は1ms以下、視野角160度(コントラスト200対1)、消費電力130Wというスペックだ。

ブース内に用意された暗室では液晶、プラズマとの比較デモを実施。黒の表現力や色再現性、応答速度の高さなどをアピールするとともに消費電力の低さも強調した。

会場にはCEATECで初披露された55インチ・モデルのカットモデルを展示。気になる製品化に関しては「2006年の早い時期を目指す。キヤノン・ブランド第一弾モデルは55インチで商品化する」(説明員)という。なおカットモデルはまだ開発段階で、最終的にはスピーカーやチューナーなどが装備されるため、外観も変更されるという。また価格も現在のところ未定だ。

SEDパネルの本格量産は2007年を予定しており「2007年以降は55インチより上のサイズ、下のサイズの製品化も考えていきたい」(説明員)としている。


LCOS方式リアプロジェクションテレビ

LCOS方式の64インチ・リアプロジェクションテレビ

奥行きはわずか297mm

ディスプレイ関連でのもう一つの大きな注目は、LCOS(反射型液晶パネル)方式を採用した、64型リアプロジェクションテレビの試作モデルの展示だ。フロントプロジェクター「SX50」で培ったLCOS技術を活かして開発されたもので、画面解像度はフルHDの1920×1080ドット。奥行きはわずか297mmを実現している。

通常のリアプロジェクションテレビでは投射光を本体背面の鏡に反射させて前面のスクリーンに投影する方式を採るが、本機では鏡を本体天面に設置することで、奥行きの縮小を実現しているという。

製品化については「キヤノン・ブランドでの製品化が理想。リアプロでは、SEDでできない大型サイズの市場をカバーする」(説明員)とのことだ。具体的な製品化の時期は未定だ。


有機ELディスプレイ

有機ELをデジカメに搭載予定

320×240ドット、2.4インチの試作モデルを展示。有機ELディスプレイを“モバイル機器用ディスプレイとして最適”と説明する同社は、同モデルを搭載したデジタル一眼レフカメラを参考展示した。ディスプレイの輝度は300cd/m2でコントラストは500対1。明るく高精細、高い色再現性に加え、広視野角特性により、撮った写真をその場で複数人で鑑賞するのに適しているという。


マイクロスキャニングディスプレイ

受信した映像を投射するデモ

こちらはモックアップ

“ポケットにも入るプロジェクター”として技術展示されたマイクロスキャニングディスプレイは、レーザー走査投射を採用した小型プロジェクター。R、G、Bの3つのレーザーを1ビーム化し、MEMSミラー、V走査ミラー、自由曲面走査光学系により投射する。画面サイズは少人数プレゼンテーションなどに適したSVGAサイズだ。電源を電池としたほか、ワイヤレスで映像信号を受信できるなど、高い携帯性が特徴だ。


インテリジェントプロジェクター

パノラマ投射対応のLCOSプロジェクターモックアップ

LCOS方式プロジェクターのコンセプトモデル。LCOSの性能を最大限に引き出すという独自の光学システム「AISYS」を搭載した本機は2600×1000ドットのパノラマ投射が特徴。超広角のズームレンズを搭載している。また本体前面の中央には、プレゼンテーション時などにプレゼンテーターの動きを検知するカメラを内蔵。プレゼンテーターがページをめくる動作で次のプレゼン資料を表示する、といったことが可能となる。

(Phile-web編集部)

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