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<山之内正のIFA2005レポート>薄型テレビがIFA会場を埋め尽くした理由

公開日 2005/09/04 12:36
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ベルリンではIFAが秋のイベントシーズンの開幕を飾る。この時期になると早くも街には秋の気配が漂い、ひんやりとした空気に身を包まれる。そんななかメッセ会場には多くの来場者が早朝から訪れ、熱気があふれていた。

編集部の速報でも紹介されている通り、今年はハイビジョンテレビが話題の中心を占めている。2年前のIFAに比べると薄型テレビの比率が圧倒的に高まり、大量のフラットディスプレイが各社のブースを埋め尽くしていた。テレビがここまで大きな位置を占めた展示は、筆者が知る範囲では過去に例がない。世界規模でテレビと放送の変革が起きていることが、ここベルリンの地でも実感できる。

フィリップスは壁に対して垂直方向にテレビを取り付けて本体の薄さをアピール

パナソニックのフルHDプラズマテレビは映像のリアリティで他を圧倒していた

HD信号を各部屋に伝送するホームネットワークシステムを実演(パナソニック)

欧州全体で見ると、デジタルハイビジョンの普及はこれからが本番である。ケーブルテレビの多チャンネル放送とDVDに満足している視聴者に、ハイビジョン放送のメリットをいかに浸透させるかが、これから問われることになるだろう。IFAの会場を埋め尽くした膨大な数のフラットディスプレイは、来場者にハイビジョンの長所を実感してもらうための、壮大なデモンストレーションなのである。

各社が画質を競うなか、パナソニックブースに展示されたフルHDのプラズマテレビが、映像の美しさで精彩を放っていた。近接視聴でも甘さがまったく気にならず、これまで体験したことのないような奥行き感に圧倒される。

LGは71型のフルHDプラズマテレビを参考展示

720p以上の解像度をもつディスプレイには「HD Ready」のシールが貼ってある

欧州市場では720p以上のディスプレイに「HD Ready」のロゴマークを付けてハイビジョン機器の認知度を高めようとしているが、65型以上の大画面では、さすがに1080pの優位性が目を引く。

(山之内正)
[IFA2005REPORT]

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