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2004年はDVDレコーダー大躍進の年、RWPPIが第28回定例会議を開催

2004/12/10
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シャープの幕張ビルにおいてRWPPIの第28回定例会議が開催された
●RWプロダクツ・プロモーション・イニシアティブ(略称RWPPI)は、2004年の活動の締めくくりとなる第28回定例会議をシャープ(株)幕張ビルにおいて開催した。


RWPPI代表の相澤氏
この日も開会に先立ち、RWPPI代表の相澤氏が挨拶を行った。2004年はDVDレコーダーが大躍進した年と改めて評価する相澤氏は「DVDレコーダーは1999年末に国内市場に登場してから、わずか4年間のあいだに目覚ましい進化を遂げた。これは正直私の予想を遥かに上回るものであった」とコメントした。

この4年間は、RWPPIも参加メンバーを急速に増やし、地道なメディア・ハードの互換性検証により着実な成果を得てきたと語る相澤氏は「市場が熾烈な競争の中にあるなか、各社様ともにたいへんな苦労しているとうかがっているが、DVDは日本経済の牽引者であると確信している。来年以降も、技術・商品的にはいわゆる次世代規格とよばれるブルーレーザー採用システムなどとの競争の本格化してくると考えられるが、一方ではワールドワイドで現行の赤レーザーによる記録型DVDの本格離陸が期待できるだろう。RWPPIの活動も皆さんの力でより積極的に展開して参りたい」と語り、参加メンバーを激励するとともに強い意気込みをあらわにした。


RWPPI副代表の新本氏
続いてRWPPIの副代表である新本氏が挨拶を行った。新本氏は「今年は前半にオリンピックもあり、DVDレコーダーが非常に順調な伸びをみせた。ワールドワイドでは昨年比で250%の伸びを記録したと聞いている。その成長の中で、コンシューマーが必要とする画期的な技術が幾つも登場した。2005年もDVDレコーダーがワールドワイドで伸びると予測される。RWPPIの皆さんで力を合わせながら、さらに使いやすく、魅力ある環境をコンシューマーに提供して行きたい」と抱負を語った。


ジョイントラウンドロビンテストのチェアマン パイオニア(株)内海氏
続いてRWPPIのジョイントラウンドロビンテスト(以下:JRT)のチェアマンを勤めるパイオニア(株)の内海氏から、JRTの経過報告が行われた。RWPPIは、先に米国で行われたOSTA(Optical Storage Technology Association)のセミナーへの参加し、RWPPIが主催するラウンドロビンテスト(RRT)の活動成果を報告するとともに、RWPPIの歴史や活動の意義を報告し、大きな反響を得たという。内海氏はOSTAへの参加を通じ、「米国でもDVDメディアの互換性に対する関心がとても高いことがわかった」とコメントした。

また現在進めている「JRT Stage4」の経過についても内海氏は言及した。6月以降10社の新メンバーがJRTに参加し、さらに活動が活発化になったことで、「今年新しく登場したメディアについての検証も新機軸として設けながら、新たな課題に対する成果を得ることができた」とした。また「来年3月には正式な成果報告を行いたい」と語った。

引き続きユーリードシステムズ(株)、ソニー(株)、シャープ(株)より今冬発売されるDVD記録関連製品のプレゼンテーションが行われた。


ユーリードシステムズ(株)今澤氏
ユーリードシステムズ(株)からは今澤氏が登壇し、新製品のDVDレコーディングアプリケーション「DVD DiskRecorder2」が紹介された。CPRM対応のDVDプレーヤーアプリケーションも搭載する本製品について、今澤氏は「PCと家電レコーダー間での連携性をより高める商品として、ぜひ期待して頂きたい」と意気込みを語った。


ソニー(株)木下氏
ソニー(株)からは木下氏より、12月10日発売のPSX新製品「DESR-7500/DESR-5500」が紹介された。PSXとして第三世代にあたる新製品に新しく搭載された機能などが木下氏より実演を交えて紹介された。木下氏は「あらゆるエンターテインメントを満載したコンビネーション商品であるということを、本モデルに搭載された様々な魅力的な機能により強力にアピールできるだろう」と期待を語った。


シャープ(株)今井氏
シャープ(株)の今井氏は、HDD一体型BD/DVDレコーダー「BD-HD100」の魅力を紹介した。「ハイビジョン記録に2001年からこだわりつづけてきたシャープならではといえる、完成度の高い製品に仕上がったと感じている」と新製品に期待を寄せる今井氏は、実演により「AQUOSハイビジョンレコーダー」による高精細な映像を来場した参加メンバーに披露し、会場の注目を集めていた。


TRIA(台湾記録メディア工業会)会長 Gordon Yeh氏
今回の定例会議には、台湾からTRIA(台湾記録メディア工業会)の会長を務めるGordon Yeh氏が招待され、TRIAの活動紹介を行った。TRIAは今年9月に設立された団体である。Yeh氏はTRIAの活動について「ミッション」「活動目的」「組織体制」「活動報告」の各視点から紹介し、台湾のメディア企業どうしで連携をとりながら業界の健全な育成と発展に貢献したいと語った。また「RWPPIとの親交をますます深めながら、グローバルなDVD記録文化の発展をともに実現したい」と意気込みも語った。

会議の締めくくりには、日本ビクター(株)メディアカンパニー社長である藤沢氏による特別講演が行われた。音楽ソフトと記録メディアのふたつのビジネスを展開するビクターメディアカンパニーにおいてキーパーソンとして活躍される藤沢氏は、「ソフトメディアにみる記録メディア」をテーマに音楽ソフトと記録メディアの発展の歴史や、それぞれが置かれている現状について語った。


日本ビクター(株)メディアカンパニー社長 藤沢氏
藤沢氏は1998年以降音楽ソフトの売上降下が顕著に見られるようになった原因について、「デジタルコミュニケーションの進化により、音楽による癒しと活力の効果を人々が必要としなくなったのでは?」と分析した。また藤沢氏独自の「ソフトメディア考」として、「現在のユーザーは質より利便性にお金を使う傾向にある」「高画質・高音質は当然の進化として受け止める」という見解を語り、会場をどよめかせた。

一方で藤沢氏は、今後のDVDメディアに大きな飛躍を期待しながら「昨今HDDの人気は高まっているけれど、光ディスクはコンテンツの保管・アーカイブ化に必須のメディアである。DVDというプラットフォームのもと、今後もコンテンツと記録文化がともに発展して行けるよう、皆さんとともに業界全体を盛り上げていきたい」と強い意気込みを語った。

(Phile-web編集部 山本)

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