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「ダンスビエンナーレTOKYO2004」閉幕

公開日 2004/11/29 20:54
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ダンスビエンナーレTOKYO2004の会場のひとつ青山劇場
●11月15日より東京の青山円形劇場・青山劇場を中心に開催されたダンスビエンナーレTOKYO2004が閉幕した。

本ビエンナーレは、コンテンポラリーダンスに焦点を絞り、2年に一回開催。第二回目となる今回は、日本、韓国のアジア以外にスペイン、ドイツ、イスラエル、スロバキア、カナダ、フランス、イタリア、ドイツ、オーストリア、フィンランドなど、11カ国の16カンパニーが来日。公演とともに、ワークショップ、フォーラムなどで、最先端の身体表現を展開、直接観客と交流する多彩な催しが行われた。

最終日の28日には、青山劇場で、ドイツのクリスティーナ・チュプケ、スペインのカルメン・ワーナーのカンパニー公演とスパイラル・ホールでオーストリアのサスキア・ヘルプリング、フィンランドのスサンナ・レイノネンのグループが公演。

チュプケの作品は、音楽のない、ほとんど闇のような舞台の上で、ダンサーの体の一部がピンスポット照明の中にかすかに浮かび上がっては消えていく。ヘルプリングの作品ではダンスステップを踏まない体そのものを、ゆっくりと物のように見せていくもの。ともに、従来のダンス表現を大きく超えた斬新なものだった。

日本にいながら、世界で活躍するアーティストの前衛的な芸術の最先端表現を直接経験できる機会は、そう多くはない。
主催の財団法人児童育成協会(こどもの城)が、興行的にみて大変な冒険となる現代舞踊・ダンス公演を紹介し、世界的な表現者と観客との直接的な交流の場を作りだしてきた意義は大きい。

共催は、株式会社ワコールアートセンター、協賛には、トヨタ自動車株式会社、キリンビール株式会社。
日本のアーティストだけでなく、日本で交流する海外カンパニーにとっても多くの刺激を与えるこのような試みは、実りの多いものであり、世界的な視点で、企業イメージを高めるものであるだろう。

(取材・文:山之内優子)

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