ビクター、1インチHDDにMPEG2記録するHDDカメラ“Everio”を発売

●日本ビクター（株）は、世界で初めて1インチHDDを記録メディアに採用したビデオカメラとして、ハードディスクムービー“Everio（エブリオ）”「GZ-MC100/MC200」の2モデルを10月中旬より発売する。価格はともにオープンだが、ポケットスタイルのMC100が13万円前後、グリップスタイルのMC200が14万円前後の市場価格が予想される。

両機は記録メディアにリムーバブルタイプの1インチHDDを採用。日立グローバルストレージテクノロジーズ社製4GBモデルが本体に標準添付する。本HDDには、最高転送レート約9Mbps（ウルトラファインモード）の動画で約1時間、UXGAサイズで9999枚を記録することが可能だ。

両機の機能・性能は同じで、新開発の光学10倍ズームレンズ、総画素数212万画素CCDを搭載。HDDスロットのほか、SDカードスロットを装備する。モニターは1.8 型のカラー液晶モニター。記録モードは動画/静止画/ボイスレコーダーの3種類を用意した。また、MC200のみグリップ部が可動する機構を採用した。

HDDへ記録される動画ファイルはMPEG-2フォーマット。コーデック部に新開発の世界最小「MPEG-2コーデックLSI」を搭載することでコンパクトサイズを保持しながらMPEG-2記録を実現した。また、独自開発の高画質エンジン「メガブリッド」を搭載し、MPEG-2に変換する際の高周波帯域におけるノイズの除去や自然で色調豊かな高精細動画撮影を実現した。

HDDスロット部には、新開発の「フローティングダンパーシステム」（衝撃吸収機構）を採用。スロット部の6面に計14個のゲル状の緩衝材を張り、HDD収納時にはフローティング状態にして振動や衝撃を緩和する機構を搭載した。

1インチHDDはPCカードアダプターなどを使用することにより、PCに直接接続し、データの移動が可能だ。また、USB2.0でのPC接続にも対応。画像をPCレスでダイレクトプリントできる「ピクトブリッジ」にも対応している。動画編集やDVD作成用のアプリケーションソフトとしてはCyberLink社の3つのソフトを同梱した。

本日同社にて行われた新製品発表会には、A&Vマルチメディアカンパニー カムコーダーカテゴリー長の北見雅則氏が出席。新たなジャンルの製品となるEverioについて説明を行った。

同氏は、HDDや半導体メディアを記録媒体とする製品の増加に伴い、テープへの記録を行わなくなった「ランダムアクセス世代」が増えてきたと説明。今回、メディアにHDDを採用しのは「カムコーダーユーザーの4つのニーズ（綺麗な動画、綺麗な写真、PCとの親和性、DVDプレーヤーとの親和性）」に応えるためであると説明し、今後も小型HDDを利用した製品をつくっていきたいと語った。

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（Phile-web編集部　伊藤）