東芝、高画質AV機能満載のノートPC“Qosmio”シリーズを発表

●（株）東芝は、高画質技術を多数搭載し、AV機能を充実させたノートPCの新製品“Qosmio（コスミオ）”シリーズを8月6日より順次発売する。“Qosmio”は、「Cosmos（宇宙）」という英語と「mio（私の）」というイタリア語を組み合わせた造語だ。

本シリーズは、「QosmioEngine」「高画質化TVチューナー」「高輝度Clear SuperView液晶」の3つの高画質技術と、大口径スピーカー、OS非起動時にTV/DVDや録画が楽しめる「QosmioPlayer」を採用し、パーソナルなAVライフを求めるユーザーをターゲットにしたノートPCだ。製品ラインナップは以下の通り。

“dynabook Qosmio”
「E10/1KLDEW」8月6日発売　\OPEN（予想実売価格26万円前後）
　　無線LAN内蔵・Pentium Mプロセッサ搭載・高輝度液晶モデル
「E10/1CLDE」8月6日発売　\OPEN（予想実売価格24万円前後）
　　Celeron Mプロセッサ搭載・高輝度液晶モデル
「E10/1JCDT」8月27日発売　\OPEN（予想実売価格22万円前後）
　　Celeron Mプロセッサ搭載モデル

新開発の高画質化専用システム「QosmioEngine」は、11の高画質化技術を搭載。「デブロッキング/デリンギング/デジタルシャープネス/デジタルオーバードライブ/インタレース・プログレッシブ変換/ブラック・ホワイトエンハンサ/色補正/エッジエンハンサ/デジタルノイズリダクション/3次元Y/C分離/10bitADコンバート」という多彩な技術により、TV、DVD、外部入力などのそれぞれの映像において、適切な高画質化処理を可能にしている。また「高画質化TVチューナー」は、ゴーストリデューサーなどを含む5つの高画質化回路を内蔵した。

上位2モデルが採用した「高輝度Clear SuperView液晶」は、600cd/m²の明るさを実現。ダブルコーティング構造によりクッキリとした色彩や映り込みの軽減を実現している。

スピーカー部には、Harman International社の大口径30mmφスピーカーを採用。出力は2W+2Wで、広い再生音域を手に入れた。

「QosmioPlayer」機能は、Windows OSを起動することなくTV/DVD/CDを楽しめるほか、ワンタッチでHDDへの録画を行うことも可能だ。操作は、付属のリモコンかキーボード上部に配置された「フロントオペレーションパネル」で行うことができる。

上位機種「E10/1KLDEW」は、Bluetooth V1.1と無線LAN（IEEE802.11b/g）を内蔵することで、ワイヤレスでのTV視聴を実現。オプションの「ワイヤレスTVチューナー（\OPEN（予想実売価格3.5万円前後））」を使用することで、部屋のどこにいてもTVを見ることが可能だ。

同社は本日21日、都内にて新製品発表会を行った。出席したPC&ネットワーク社社長の西田厚聰氏は、ノートPCのシェアが欧米でも増加傾向にあると述べ、「“Qosmio”をワールドワイドで展開していく」と意気込みを語った。また同氏は“脱コモディティ”というキーワードを掲げ、革新的な製品をあらためて作っていきたいとした。同社では17インチワイド、15.4インチワイド液晶の“Qosmio”を年内に発売予定だ。

以下に発表会で行われた質疑応答の内容を紹介する。

Ｑ．御社ノートPC製品の中での“Qosmio”の位置づけは？
Ａ．“dynabook”の“Qosmio”という位置づけですが、今後5年間くらいはこの“AVノートPC”がベースになっていくと思います。

Ｑ．AV機能を強化したことによって、代償となった部分は？
Ａ．PCとしての機能は何も失っていません。重量と消費電力は上がりました。また、製品の中身の容積も20〜25％増加しています。

Ｑ．テレビやDVDレコーダーの開発者も製品開発に関わったか？
Ａ．はい。将来的には“FACE”や“RDシリーズ”などとネットワークで繋がる製品を開発していきたいです。

Ｑ．“Qosmio”のターゲットは？
Ａ．PCとAVに興味があり、いままでのPCのAV機能にもの足りなさを感じている20代、30代、40代あたりでしょうか。高画質という部分ではハイエンドユーザーにも十分訴えかけられるものだと思っています。また、ワンタッチで視聴/録画ができるという部分では一般のユーザーにもアピールできると思います。もちろん、デジカメを趣味にしている50代の方などにも使って頂きたいです。

Ｑ．地上波デジタル放送への対応は？
Ａ．重要なポイントだと思っています。放送エリアが一気に拡大する2005年末にあわせて“Qosmio”を対応させていきたいと考えています。

（Phile-web編集部　伊藤裕佑）