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ソニー、新たな経営方針「トランスフォーメーション60」を発表〜06年度に営業利益率10%を目指す

公開日 2003/10/28 17:58
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●ソニー(株)は、新たなグループ経営方針「トランスフォーメーション60」を発表した。2006年度に営業利益率10%を達成することを目指し、抜本的な変革プランを多く含んでいる。

エレクトロニクス事業では、ホームとモバイル、半導体技術を中核領域と定義し、「技術のソニー」の基盤を再強化する。また、映画、音楽、ゲーム事業では、それぞれのコンテンツのメディアミックスを促進するとともに、エレクトロニクス事業との連携も強化していく。また、ソニー生命、ソニー損保、ソニー銀行の3社を傘下におく中間金融持株会社を2004年4月を目処に設立し、グループ内における金融事業の最適な経営体制を構築していく。

また、抜本的にソニーの収益構造を変革させるため、エレクトロニクス、エンタテインメント事業等、グループ横断的に第2次構造改革を実施する。戦略事業への集中、製造部門の変革加速、間接および販売部門を中心としたスリム化、 非生産材の調達改革などを通じて、2006年度までに、固定費を連結で約3,300億円削減する。これにより連結営業利益率を4%改善する効果を見込んでいる。

以下、オーディオビジュアルに関連した分野の改革内容を見ていこう。

半導体部門では、セミコンダクタソリューションズネットワークカンパニー(NCプレジデント:久夛良木健氏)を新設し、ソニーグループとして半導体戦略を一元化する。

ホームエレクトロニクス部門では、事業を戦略カテゴリーと成熟カテゴリーに峻別し、フラットパネルテレビ、 ホームサーバー、モバイル機器などの戦略カテゴリーに設計・開発リソースを集中させる。トリニトロンブラウン管テレビ、アナログビデオ、アナログオーディオなどの成熟カテゴリーについては、ソニーEMCS(株)の設計機能を強化し、市場が縮小する中でも利益を最大化する。特にフラットパネルに関しては、LCDパネル生産合弁会社をサムスン電子と設立することにより調達力を強化する。また、次世代ディスプレイデバイスについては、開発体制を強化し、自社開発を加速する。

エレクトロニクス/ゲーム技術の融合領域では、リアルタイム画像処理技術と、イメージング・デバイスの融合を第一に掲げる。また、PSPに搭載予定の新規格光ディスク「UMD」を、映画・音楽・ゲームなどを楽しむ新たなメディアとして広範に活用していく。具体的には、UMDに対応する映画、音楽ソフトの開発導入を進めていく。

さらに「PSX」を皮切りに、家庭における様々なメディアを快適に楽しむ事のできる環境を展開する。「PSX」は、次期PSに搭載されるCPU「CELL」をベースにしたホームサーバーへ発展させるという。

「スーパーリアリティーの更なる追求」「Blu-ray Discを次世代パッケージメディアとして積極的に推進」の2つを掲げ、HDTVにも力を入れる。

(Phile-web編集部)

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