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エプソン、低価格プロジェクター「EMP-S1」発表会詳報〜(2)松田VD生産技術部長・談

公開日 2003/05/13 18:01
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セイコーエプソン株式会社 VD生産技術部長 松田良一氏
●13日、セイコーエプソン(株)は、赤坂プリンスホテルにて記者発表会を行い、15万円を切るビジネスプロジェクター「EMP-S1」を発表した。

内田事業部長につづいて、セイコーエプソン株式会社 VD生産技術部長 松田良一氏が技術的な背景について語った。松田氏は、設計・技術・製造の担当者である。

■コストパフォーマンスに優れたビジネスプロジェクターである。

「EMP-S1は、素早く開始、素早く終了。もっと静かに。スマートなプレゼンテーション。簡単な操作。持ち運びに便利。余計な光は邪魔。これらの要求を徹底して製品に追い込みました。」

「まずはスタートアップ時間(S)とクールダウン時間(C)です。EMP-S1は6秒(S)、20秒(C)というスペックを実現しています。これはT社の場合、24秒(S)、185秒(C)で、N社の場合、9秒(S)、60秒(C)となっています。」

「騒音対策は大口径ファン採用でクーリングシステムの最適化により、画期的な低騒音を実現しています。それは耳障りにならない33dBとなっています。」

「また、プレゼンテーションをスマートに演出する2つのリモコンを用意しました。プレゼン専用リモコンは、ページのアップダウン、マウスキー、AVミュート&フリーズ機能だけを用意しています。加えてメニューはシンプルでわかりやすく、操作も簡単にすることを心がけています。例えば画像調整の表示もできるだけ、画にかぶらない位置に表示するなどの工夫をしています。」

「収納式ハンドルもこだわりました。普段は収納しておき、持ち運び時に引き出す。機能を活かしながら、ハンドルをつけることに設計デザインの重視をしています。」

「光漏れ対策も完璧です。プロジェクターの背面・側面からの光漏れはほとんどないといって問題なく、画作りは、5つのカラーモードを選択できます。またパワーオン確認音がつきました。」

「これらの使いやすさを実現して、なおかつ低コスト設計を実現しています。電源回路の見直し、光学エンジンには投射レンズの新規設計、そして本格的な中国生産体制を実現しました。レンズは、非球面レンズ採用によりレンズ枚数を11枚から6枚に削減し、F1.4の明るさを確保しています。部品の現地調達(99%)やキーパーツの内製化(中国内)もしています。主にはプリズム、PBS、ダイクロイックミラーの内製化です。」

「まさにEMP-S1は、エプソンの総力をかけて作ったプロジェクターであるといえます。」

(取材:Phile-web & AV REVIEW編集部)

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