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松下、世界初の1チップ DVDプレーヤー用システムLSIを開発

2002/08/28
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DVDプレーヤー用システムLSI「MN2DS0002」
●松下電器産業(株)が、アナログフロントエンド処理機能からバックエンド処理機能まで搭載し、DVDやCDから読み出された信号を1チップで全て処理できるDVDプレーヤー用システムLSIを開発した。同社は本開発品を用いることにより、高い再生性能を有する高機能なDVDプレーヤーが少ない部品点数で容易に実現でき、システムコストを低減すると共に、基板の実装面積の大幅削減につながるとしている。

本製品は、従来6個のLSI(アナログフロントエンドIC、サーボ・エラー訂正処理LSI、AVデコーダLSI、システム制御マイコン、プログレッシブ対応LSI、オーディオウォータマークLSI)によって構成されていた同社製のDVDプレーヤーシステムを1チップに集積することに成功した。傷、そりなどで再生条件が悪い場合でも安定した読み出しが可能であり。またDVD−RAMをはじめとする記録系メディアの再生にも最適であるとしている。また従来アナログ技術で処理していたリードチャネルを、新たにデジタル化することで再生性能を飛躍的に向上させた。これにより、傷、そりなどで状態が悪いディスク、光ピックアップの特性劣化に対しても再生性能の向上が図れることとなった。また、機器によって記録条件が異なる各種記録系メディアの再生性能も高くなる。

また同社独自のフィルターアルゴリズムによりインタレース画像の走査線を倍にし、その結果滑らかなプログレッシブ画像再生を実現する。圧縮画像特有のブロックノイズ、モスキートノイズ、背景のザラツキなどの処理も行いながら、高度なオーディオ信号処理技術により、DVDオーディオ、MP3、WMAなどの10種類ものオーディオ規格の再生と同時に、カラオケ、VSSなど様々な付加音響効果の組合せを実現できるという製品である。本製品は11月よりサンプル出荷が開始される。

(Phile-web編集部)

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