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ビクター、DVDの画質・音質を向上させる新技術「DVD-K2」を開発

公開日 2001/07/05 17:51
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左がDVD-K2をオン、右がオフにした状態。波形の違いが分かる
●日本ビクター(株)は、従来のDVD制作プロセスのデジタル信号伝送系に関わる音質・画質の変化要因を排除し、オリジナルマスターに限りなく近いDVD制作を実現する新技術「DVD-K2」を開発した。

「DVD-K2」は、「DVD-K2マスタリング」、「DVD-K2エンコーディング」、「DVD-K2カッティング」の各DVD制作プロセスの音質・画質向上技術の総称。同社はこの技術をDVDソフトの制作工程の各プロセスに導入し、高画質・高音質の「DVD-K2」版DVDビデオ/オーディオ/ROMディスクの受注を7月1日から開始した。

「DVD-K2マスタリング」は、高精度なアナログ信号系と「DIGITAL K2」によるデジタル信号系をシステム化。ハイエンドCDソフト「xrcd」マスタリングで培った高音質マスタリング技術をベースに、熟練のマスタリングエンジニアが、DVDフォーマットに最適な音作りを行う。96kHz/24ビットのPCMはもちろん、ドルビーデジタル、DTSといった圧縮フォーマットにも対応。マルチチャンネルも当然の事ながらサポートしている。さらに、10のマイナス11乗の精度を持つルビジウムクロック搭載の新開発AVシンク・マスタークロックの採用により、映像と音声のマスタークロックが同じクロック系で制御されるので、映像と音声が完全に同期したマスタリングを実現できる。

「DVD-K2エンコーディング」は、同社独自の「ファインパス・MPEG2エンコーダー」に「DIGITAL K2」を組み込み、オリジナルマスターに最適な圧縮動画の高画質化・高音質化を行う技術。MPEG2の特性を知り尽くしたコンプレッショニストが、この技術を駆使して、圧縮ノイズの極めて少ない、極限までジッター成分を抑えた映像・音声を表現する。

「DVD-K2カッティング」システムは、DVDカッティング用マスターテープを再生した後に、DVDフォーマッターで発生する8/16変調のDVD記録用電気信号をレーザー変調する際、信号外成分を完全に除去するシステム。マスターが本来持っている情報を理想的な光信号として記録することで、ピュアなピットを形成し、オリジナルマスターに忠実なDVDのカッティングを可能にした。これにより、ピックアップした際に写真のようなきれいなデジタル信号の波形が可能となり、アナログ信号にデコードしても滑らかな曲線が得られる。

実際にPhile-web編集部が同技術を用いて収録されたDVDソフトを視聴したところ、音質・画質ともに明らかな改善が感じられた。(Phile-web編集部)

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