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NHK、BSデジタルハイビジョンで本日、初の5.1ch放送を実施

公開日 2001/03/19 17:53
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5.1chサラウンドの視聴会にしようされた、NHK CA421オーディションルーム
●ついに本日、NHKがBSデジタル放送で同局初の試みとなる5.1chサラウンド放送を午後7時30分より午後9時30分まで、ハイビジョンで実施する。

タイトルは、ハイビジョンスペシャル「北海道・知床半島 森と海 壮大な命のつながり」。北海道、知床半島。世界でも例のない多様で豊かな生きものの楽園。知床の春夏秋冬の自然と深く関わる、陸・空・海・河の生きものを通して、生命の繋がりを描いていく。とくに3月3日にNHKスペシャルで放送された「ヒグマの親子の物語〜知床〜」の素材を中心に、知床の自然を収録した、その他の素材を再編集したものである。

放送に先立って、NHKでは記者向け体験視聴聴会を19日午後1時より実施した。視聴会に使われたCA421ルームは松下製3管式プロジェクターのダブルスタック(2台縦積み)で投射、スピーカーはメイン、センターともパイオニアのEXCLUSIVEを使用、センターはサウンドスクリーンになっている。サラウンドは6ch、大きめの部屋なので映画館同様、複数chを用意しているが、SR/SLとも3chずつを割り当てていた。

作品は、ハイビジョン収録された画のすばらしさとともに、現場でサラウンド収録した効果音と、サラウンドとしてオリジナル制作した音楽による音響が加えられ、デジタルハイビジョンの臨場感をより高めたものとなった。とくにサラウンド側が意図的に強くなっているわけでもなく、自然な音場を狙った、見事な5.1chに整えられていた。実際の放送はAAC圧縮されるので、試写室と同じ再生が可能かどうか楽しみである。

具体的な収録は、4chマイク(L/R/SR/SL)を使い、センターチャンネルはL/Rからの抽出分と、ナレーション、アクセントとなる効果音のアフレコによって構成されている。これは現場レベルでの5.1chマイクが実用化に至っていないためだという。

またNHKの今後の5.1chサラウンド放送の予定作品は、ドキュメンタリー系の3本。以後も、映画やドラマ、音楽のジャンルを含め、検討中である。
「三蔵法師・祈りの旅」 4月28日(土)午後7時30分〜9時30分
「平山郁夫・いのちの大壁画」 4月28日(土)午後9時30分〜10時30分
「世界百名山」 4月29日(日)午後7時20分〜9時20分
(AV REVIEW編集部)

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