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日本IBMの超軽量音声認識ソフトを利用した「シーマン for Windows」

公開日 2000/12/19 14:59
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<左>ビバリウム社長の斉藤由多加氏 <右>デモの模様
●99年7月に発売されるや瞬く間に人気を博し、現在までに50万本以上の売り上げを記録したドリームキャスト用「同居型育成ペットゲーム」、シーマン。そのWindows版が本日渋谷Q-FRONTで発表され、シーマンの開発元である(株)ビバリウムの社長斉藤由多加氏も出席した。

今回の「シーマン for Windows」は、よくある家庭用ゲームのPC移植版ではない。パソコンと家庭用テレビゲーム機の使用状況の違いを考慮に入れ、まったく別のソフトに生まれ変わった。来年第一四半期にリリースされるVer1.0では、シーマンはWindowsのデスクトップに常駐。リアルタイム3Dで生成されるキャラクターが自在にデスクトップを泳ぎ回る。こちらから話しかけたり専用の予定表ソフトに予定を入れたりすることでシーマンとの会話がはじまり、会話や予定の中で出てきた人物名がシーマン専用のメーラーソフトに登録した「おともだち」リストに入っていると、シーマンが相手のパソコンにメールデータとなって移動し、メッセージを伝えたりする。

本日の発表会では、クリスマスに予定をいれていない男性が飼育するシーマンが、おともだちリストに登録されていた女性を訪れ、「クリスマスに食事でもしない?」と質問。女性が「いやだ」と答えると、「そんな冷たいこといわないでさ」と呟きながら男性のもとに帰り、結果を報告するというデモを行っていた。

来年6月頃リリース予定のVer1.2では、基本機能はVer1.0に準ずるが、新たに「マッチング機能」が加わる予定。これはユーザーの趣味嗜好をシーマンが判断し、インターネットの中から最新の情報をピックアップ、ユーザーに伝えるというもの。こちらがシーマンに情報を教えるだけではなく、シーマンから全く新しい情報を仕入れることが可能になりそうだ。また、来年中に携帯電話や家庭用ゲーム機に同等の機能を盛り込んだ専用「シーマン」を開発する予定もあるという。

「シーマン for Windows」は、当初はプロバイダー「ISAO.net」と協力してプロモーションを仕掛け、同プロバイダー会員には無償で配布することも視野に入れている。その後、順次パッケージソフトウェアの販売や他のプロバイダーとのキャンペーンを展開し、なるべく多くのユーザーに同ソフトを普及させたい考えだ。

この「シーマン for Windows」の実現には、日本IBMの組み込み型音声認識ソフト「ViaVoice-EasySnap」が大きく貢献したという。このソフトウェアは容量が250KBと軽く、インターネットからダウンロードすることも容易。そのうえ専用のマイクロフォンを使わずに利用でき、日本IBMのテストではエンロールを行わずに、PCの内蔵マイクで大量の語彙から90%の認識精度を実現した。(Phile-webスタッフ)

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