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NECとサムスンSDI、有機ELディスプレイ製造の合弁会社を設立

公開日 2000/12/07 14:34
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●サムスンSDI(株)とNECの両社はこのたび、有機ELディスプレイ(Organic Electro Luminescence Display)の開発、製造および販売をおこなう合弁会社「サムスンNECモバイルディスプレイ株式会社」を2001年1月に設立し、両社共同でIMT−2000などの次世代モバイルディスプレイ市場に本格参入することを決定した。

有機ELは、自発光、ブラウン管並みの高画質、薄型・軽量、動画表示に適した早い応答速度、低電圧駆動などの特徴を持つ次世代ディスプレイであり、次世代の携帯電話や携帯情報端末(PDA)、カーナビなど幅広い用途が見込まれている。

新会社の資本金は940億ウォン(約94億円)で、サムスンSDIとNECが各々51対49の比率で出資する。今後5年間の総投資額は約5,000億ウォン(約500億円)を予定しており、サムスンSDI釜山事業場内(韓国・蔚山広域市)に本社工場を置き、サムスンSDI水原事業場(韓国・水原市)とNEC相模原事業場内(神奈川県相模原市)の2ヶ所に開発拠点を置き運営する。

サムスンSDIとNECは、本年7月に事業協力の為の基本合意書を交わし、9月からフルカラー・パッシブマトリックス(PM)有機ELディスプレイの共同開発に着手している。事業初年度である2001年から釜山事業場にて両社で開発した2インチクラスのPM有機ELディスプレイの生産を開始する。なお、釜山事業場の生産能力は月産70万個ですが、2003年には月産150万個に増産する計画だ。

さらに、新会社は2001年に、PM有機ELディスプレイに比べ大型化、低消費電力化、高精細化に適したアクティブマトリックス(AM)有機ELディスプレイの開発に着手し、2002年以降本格事業化することを計画している。

2005年に全世界で3億個以上と予想されるIMT−2000用携帯電話市場の30〜40%に有機ELディスプレイが採用されると両者は考えており、2005年の有機EL市場全体では1億個以上と予想している。サムスンSDIとNECは、このたびの新会社設立により2005年に世界の市場シェア30%、売上額1兆ウォン(約1,000億円)以上を達成することにより、有機ELディスプレイ市場において世界1位を目指す戦略だ。(Phile-Webスタッフ)

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