HOME > ニュース > ヤマハの新しいデジタルネットワークmLAN誕生、専用ホームページを開設

ヤマハの新しいデジタルネットワークmLAN誕生、専用ホームページを開設

2000/09/25
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
●ヤマハ(株)は、ヤマハが提案する音楽のための新しいデジタルネットワークmLANの総合情報のホームページを開設した。このページでは、mLANとは何か、そして何ができるのか、といった疑問に答えるとともに、2000年内の製品リリースに向けた具体的な製品や開発予定なども公表される。

mLAN(エムラン)とは、ヤマハがこれからの音楽シーンに向けて提案する次世代のデジタルネットワークの名称。オフィスや学校で複数のコンピュータや周辺機器をケーブルでつなぎ、データをやりとりするネットワークLAN(ラン)に対し、mLANは“音楽のためのLAN”と言うことができる。

mLANには、IEEE1394ハイパフォーマンス・シリアル・バスが採用されている。IEEE1394は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers:米国電気電子技術者協会)が標準化した、コンピュータ機器と家電機器(オーディオ機器、ビデオ機器) や電子楽器等、または家電機器や電子楽器同士を相互接続し、低コストで高速なデジタルネットワークを実現する業界標準規格。コンピュータだけでなく、電子楽器や家庭用 AV 機器での利用までカバーした汎用のインターフェイスであるため、コンピュータが無くても接続でき、デジタルネットワークを簡単に構築することができるもの。

またIEEE1394はデータ転送のスピードにおいても優れた特性をもつ。通常、データの転送速度を示すには1秒間にどれくらいのbit数の情報が送れるかということを表わす「bps(bit per second)」という単位が用いられる。 USBの場合は12Mbps。これに対し、現在のIEEE1394は100/200/400Mbpsまでサポートしており、何とUSBのほぼ8倍から32倍という超高速なデータ転送を実現している。mLAN はまず 200Mbps をサポートし、近い将来には、さらに800Mbpsから3.2Gbpsにまで拡張される予定となっている。

またmLANでは、オーディオデータと MIDIデータを同時に送受信する事が出来る。データ転送速度(バススピード)=200Mbpsの場合、オーディオデータは最大モノラル約100チャンネル(24bit/44.1kHzサンプリング)MIDIデータは従来のケーブルに換算して最大256本分を、1本のケーブルで送信することが可能である。

これにより、mLANは<オーディオ+MIDI>の統合的で大規模なデジタルネットワークにも対応する。 シンセサイザーやデジタルミキサーなどの電子楽器・機器やコンピュータなどを、専用ケーブルを使って簡単に接続できるようになり、従来よりもいっそう高機能なシステムが組めるようになる。 ライブステージからスタジオまで幅広い応用を想定したネットワークシステムなのである。

ホームページでは近日発売予定のmLAN対応製品も紹介されている。近日発売予定製品として、次の3モデルがあげられている(いずれもmLANバージョン1.0(mLAN-v1.0)対応)。
●mLAN Audio/MIDI Processor『mLAN8P』 〜既存の MIDI やオーディオを mLAN に統合するプロセッサー
●mLAN Expansion Board『mLAN8E』 〜mLAN対応のMIDI楽器をmLANシステムに●mLAN Interface Card『CD8-mLAN』〜O2R/O3DをmLANシステムに接続するためのインターフェイスカード

最新情報が今後も続々登場予定のこのホームページ、音楽ファンならびに関係者はお見逃しなく。(デジタルサウンド編集部)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック