オーディオボード「AB-777」/電源ボックス「PB-350」

クリプトン、ゴムの木採用のオーディオボードや中級価格帯電源ボックスなど春の新製品発表

公開日 2022/04/22 16:33 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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クリプトンは、春の新製品発表会を開催し、ゴムの木を採用したオーディオボード「AB-777」と電源ボックス「PB-350」を発表した。「AB-777」はブラック/ナチュラルの2カラーをラインナップしており、価格は各31,900円(税込)。「PB-350」は64,900円(税込)で、いずれも6月上旬発売となる。

オーディオボード「AB-777」は、比重の高いゴムの木ランバーコア材に、クリプトン独自の鉄球サンドを封入したもの。鉄球サンドが機器の電磁ノイズを防止することに加え、鉄球の振動が外部振動を吸収するとしている。

クリプトンのオーディオボード「AB-777」のブラック塗装仕上げ

今回採用したゴムの木ランバーコア材は、20年程度ゴムを採取し、もうゴムが取れなくなってしまった木材を再利用している。設計を担当した渡邉 勝氏によると、ゴムの木は樹脂の粘性があるので比重が高く、振動吸収の効果も高いためオーディオボードとして優れた性能を持っているという。同時にコストを抑えつつ、環境にも配慮した製品になっているとアピールする。

重さ9kgとかなりずっしりした重量感がある

これまでオーディオボードはスピーカーの足元などに設置されることが多かったが、昨今はラックの中のCDプレーヤーなどの下に敷かれることも増えてきている。そのため、2004年に発売された「AB-3000」の55mmから、さらに薄い37mmとして設計されている。

パイオニアのプレーヤーを載せて「AB-3000」との比較試聴も実施

「AB-3000」との聴き比べでは、クリプトンらしい力みのない自然なサウンドは共通だが、高音域の華やかさや低音域のズンっとした沈み込みなどに大きな変化が感じられた。サイズは450W×37H×400Dmm、質量は9.0kg。

電源ボックス「PB-350」は、クリプトンのラインナップの中では中級価格帯にあたる製品で、全部で6口のコンセントを搭載する。独自の2回路フィルター構造は踏襲されており、「大電流機器・高ノイズ機器」用が4つ、「小電流機器」用が2つそれぞれ独立して搭載される。コンセントは、「PB-150」で好評を得たアメリカン電機製を引き続き採用した。

中級クラスの電源ボックス「PB-350」

ステンレスのバフ仕上げとして外観のグレードを高めるとともに、コンセントプレートカバーには非磁性体のステンレスを採用。電流が流れる配線材の近くに鉄などの磁性体があると渦電流が発生し歪が生じてしまうため、非磁性体を採用することに大きな意味があると説明する。またシャーシも2.0mm厚のボンデ鋼板を採用することで、高い剛性を獲得しているという。

「PB-350」の足元

こちらも「PB-333」と聴き比べを行ったが、S/N感などに圧倒的な差を感じられ、楽器演奏者のわずかなニュアンスの描き分けまで見えてくるよう。“電源のクリプトン”を謳うだけあり、中級クラスでも納得感の高い音質グレードアップが感じられた。サイズは300W×69H×126Dmm、質量は2.7kg。OFCの電源ケーブルが付属する。

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