ウェスタン・エレクトリックの300Bも展示

<TIAS>トライオード、新アンプ「EVOLUTION」を披露/フェーズメーションは「211」搭載モノラルパワーを参考出品

2021/11/05 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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東京・有楽町の東京国際フォーラムにて、国内外のオーディオブランドが集う「2021東京インターナショナルオーディオショウ」が、11月5日〜7日にわたり開催されている。本稿ではそのイベントから、トライオード、フェーズメーションのブースについてレポートする。

トライオード

トライオード(G507)は、新製品の真空管アンプ「EVOLUTION」を初披露した。講演にはオーディオ評論家の土方久明氏も登場し、「トライオードの今後の方向性を示すアンプ」として、非常に気合いの入ったモデルとなっていると言う。

「EVOLUTION」にはドライブ段に「KT88」が4本搭載される。また視認性の高いフロントディスプレイも特徴

今作のポイントについて、トライオード社長の山崎順一氏は、「いままでありそうでなかったことを全部やってみた。まさに “革命” です」とアピール。具体的には、トライオード初の電子ボリュームを搭載。アナログボリュームに引けを取らない高音質なものを採用し、内部配線経路を短く設計することが可能になったほか、リモコンでオン/オフやボリューム調整が可能になっている。真空管アンプとしての「使い勝手」を意識したモデルになっているという。

トライオードのアンプ「EVOLUTION」を世界初披露

土方久明氏のデモでは、ソニー・ロリンズのジャズや、手嶌 葵のヴォーカル作品などをレコードで再生。ソニー・ロリンズのサックスの太さや濃さ、アタック感などは「KT88」らしさをしっかり描き出す一方、声のしなやかさや透明度などには、トライオードならではの美しさが光る。

アナログレコードを中心にデモを展開

今回のブラックのデザインは創業25周年記念モデル「MUSASHI」からの意匠を継承、パーツ等も「MUSASHI」と同等のものを採用するなど、高音質の技術がこめられているという。

土方氏も本機の魅力について、「S/Nの高さはもちろんのこと、定位感も素晴らしいモデルです。革新的でありながらトライオードの伝統を汲んだものとして非常に意欲的なアンプの登場です」とコメントした。

他にも、先日正式な国内取扱が発表されたウェスタン・エレクトリックの「300B」の真空管も展示。多くの来場者がカメラを向け写真に収めていた。

ウェスタン・エレクトリックの「300B」も展示

フェーズメーション

フェーズメーション(G503)のブースでは、同社のトップクラスとなる6筐体式のフォノイコライザー「EA-2000」を中心に、カートリッジからパワーアンプまで(アナログプレーヤーを除き)、フルシステムでデモを展開。EA-2000は昨年発売のモデルだが、これまでデモをする機会があまりなく、来場者の関心も高い。

フェーズメーションのデモブースの様子

さらに、参考出展として、送信管「211」を搭載したパラシングルのモノラルパワーアンプを初披露。こちらはまだ試作機ということで、発売日や価格等はこれから詰めていくとのこと。

「211」を搭載したモノラルパワーアンプを参考出品

スピーカーにはファイン・オーディオ「F1-12」を使用して、まさにアナログらしい密度感と豊かさを聴かせていた。他にも、今年発売の3筐体式フォのイコライザー「EA-1200」、昇圧トランス「T-320」、来春発売予定の半導体フォノ「EA-320」など、アナログ中心のラインナップを展開していた。

来年発売予定の新製品も展示

今回のデモンストレーションのシステム

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