新技術「ADCT」や電源システムなど大幅改良

Technics、最上位 “Referenceクラス” 初のプリメイン「SU-R1000」海外発表

2020/09/02 編集部:川田菜月
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パナソニックは、Technics(テクニクス)ブランドの新製品として、 “Referenceクラス” 初のプリメインアンプ「SU-R1000」を9月1日に海外で発表した。

「SU-R1000」

テクニクスの最上位シリーズにあたる “Reference Class” に、初のプリメインアンプとなる「SU-R1000」が登場する。独自のジッター低減回路「JENO」や、デジタル信号処理で理想的なインパルス応答を補正するアルゴリズム「LAPC」に加え、新たに「ADCT(Active Distortion Cancelling Technology)」を開発し、搭載した。

新技術「ADCT」では、組み合わせるスピーカーの逆起電力と電圧降下によって生成されるパワー出力段の歪みを除去できるとのこと。スピーカー端子出力とJENO出力の差を判断してひずみを正確に抽出、出力デジタル信号に補正を適用するという仕組みで、低ノイズかつシャープなサウンドイメージ、広大なサウンド環境を実現するとしている。

そのほか、スイッチング電源システムも進化。新搭載の「Advanced Speed Silent Power Supply」では、スイッチング周波数を400kHz帯域に固定することで、周波数変動により発生するノイズを抑制。後段には超低ノイズレギュレーターを搭載してレギュレーションの低下を防ぎ、ノイズ成分の高周波への混入を防いでいる。これによりS/N比の改善を実現したという。

また、プリアンプ段のアナログ回路とデジタル回路、パワーアンプ段の左右チャネルと、4つの回路ブロックごとに独立した電源ユニットを搭載。これによりブロック間の電力線による干渉を防ぎ、優れたセパレーションとダイナミックなサウンド再生を実現する。

さらにバッテリー駆動のクロックジェネレーターを搭載することで、電源ノイズによるクロック信号への悪影響を排除し、優れた音像定位とクリアな音空間表現が可能になるとのこと。出力部には低抵抗のGaN(窒化ガリウム)-FETドライバーを採用しており、シングルプッシュプル構成を使用した高出力アンプを実現している。

本体は、USB-B入力やPhono XLR入力など多彩な入出力端子を装備。アナログからデジタル製品まで幅広く対応する。またLAPCの開発で培ったDSPの音質向上技術を活用した「インテリジェントフォノEQ」を搭載。デジタルで正確なイコライザーカーブを実現し、カートリッジのクロストークを改善することで、高音質を実現するというもの。本機能はユーザー側でON/OFF設定を行うことができる。

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