創立80周年を機に復活

ナガオカ、“レコード針の日”に秩父の音楽寺にて「レコード針供養」を実施

2020/03/09 オーディオ編集部:伊佐山 勝則
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(株)ナガオカトレーディングは、“レコード針の日” にあたる3月9日に、埼玉県秩父市にある音楽寺にて「レコード針供養」を実施した。

天長年間に慈覚大師が刻んだという観音像が安置されている本堂

この「レコード針供養」はかつて行われていた催しで、2020年に同社の創立80周年を迎えたことを機に復活。「日頃良い音を奏でてくれている針に感謝し、針を交換する重要性、レコードを良い音で聴く習慣のきっかけ作り」のために実施することとなった。

「レコード針供養」が行われた3月9日は、春の到来を告げる温かさと晴れ渡った青空が広がっていた。ここ音楽寺の正式名称は「松風山 音楽寺」。鎌倉時代にその起源を持つ秩父札所の第二十三番にあたり、秩父ミューズパークの北東に位置している。

「音楽寺」の名前の由来は、秩父札所を開創した十三人権者が、この山の松風の音を聴いた際、菩薩の奏でる音楽に感じたことからと言われている。音楽のパワースポットとして、音楽に関わる多くの人々が訪れるという。

「音楽寺」には、音楽に携わっている多くの関係者が訪れるという

実際の針供養は、まず本殿で僧侶によってお経が読まれた後、全国のユーザーから預けられた使用後や折れてしまったレコード針を用意して供養が行われた。

一般ユーザーから募った使用済のレコード針を供養する様子

僧侶によって針供養のお経が読まれる

供養のあとには「レコード針は、とても小さな体ですが、レコードの溝から音楽を引き出すことができる。ここにも確かに命が宿っています。ものを大事にすることは日本人の決定的な美徳のひとつです」といった僧侶のお話があり、お札を受け取る。

レコード針供養のためのお札を授かる

最後に観音像がある本堂に移動し、このお寺の名前の由来ともなった鐘を鳴らし、無事に終了。「80周年をきっかけにして、この行事も毎年続けていけたらいいです」と語るのは、(株)ナガオカトレーディングの代表取締役である長岡香江氏。この日、秩父盆地に鳴りわたった鐘の音が、同社の新時代の到来を春の足音とともに伝えていた。

本堂の前にて。写真右が(株)ナガオカトレーディングの代表取締役である長岡香江氏。左は境内を案内していただいた「松風山 音楽寺」の総代、原島 久さん。ご自身もピアノを演奏し、お孫さんもピアニストの卵だという

秩父市の文化財に指定。1768年に鋳造されたという梵鐘を鳴らす

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