SPECは超弩級パワーアンプ「RPA-MG1」出展

<OTOTEN>ティアックの小型アンプ「AP-505」筆頭に新製品多数/完実電気ブースは多彩なデモが人気

2019/06/29 編集部:川田菜月
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有楽町・東京国際フォーラムで6月29日・30日の二日間にわたり開催される、オーディオビジュアルの総合展示会「OTOTEN 2019」(事前登録はこちら)。本記事では、ティアック、完実電気、SPEC/スフォルツァート/シーエスフィールドの出展内容をレポートする。

ティアック

ティアックではダイレクトドライブ方式のレコードプレーヤー「TN-4D」や「TN-3B」、“Reference 505”シリーズのパワーアンプ「AP-505」、プリメインアンプ「AX-505」といった新製品をメインとした、レコード/ネットワーク再生デモを中心に行っている。

スピーカーにはTANNOYのレガシーシリーズ「EATON」を使用

TN-4Dは、新開発の薄型ブラシレスDCモーターとナイフエッジトーンアームを採用したレコードプレーヤー(関連ニュースレビュー記事)。水晶精度の正確さとコギングを抑えた滑らかな回転を実現し、また本体も薄型に仕上げられている。ナイフエッジトーンアームは、SAECとコラボレーションした新開発のもので、分解能の高いサウンドを再生するとしている。同じくナイフエッジトーンアームを用いた「TN-3B」も出展、7月下旬発売予定の新モデルをいち早く体験できる。

ナイフエッジトーンアームを用いたダイレクトドライブ方式のレコードプレーヤー「TN-3B」も、7月下旬の発売に先駆けていち早く確かめられる

レコードプレーヤー「TN-4D」をはじめ、新製品をメインにデモを行う。ハイレゾ対応マスターレコーダー「SD-500HR」、カセットデッキ「W-1200」も出展

「AP-505」は、Hypex社製クラスDアンプ・モジュール「Ncore」を採用したパワーアンプ(関連ニュースレビュー記事)。同じくHypex社製アンプモジュールを搭載したプリメインアンプ「AX-505(関連ニュース)」も用意される。どちらも小型サイズながら高出力を実現した点が特徴。同シリーズのUSB DAC/ネットワークプレーヤー「NT-505」と組み合わせて、DSDファイルやPCM 192kHzなどのハイレゾ音源を使用したネットワーク再生によるデモを実施している。

小型でハイパワー、音質にもこだわった15万切りのハイコスパなパワーアンプ「AP-505」をメインにネットワーク再生デモ

デモ再生の合間は説明員に積極的に話を聞く来訪者も多く見られた

他にも、ハイレゾ対応マスターレコーダー「SD-500HR」、カセットデッキ「W-1200」、ネットワークCDプリメインアンプ「NR-7CD」、マスタークロックジェネレーター「CG-10M」、レコードプレーヤー「TN-570」、ハイレゾ対応コンポ「WS-A70」など、 同社の製品ラインナップを展示。なおイベントスケジュールは設定しておらず、来訪者のリクエストに応じて試聴が行えるとのこと。ブースは盛況で、熱心に製品説明を受ける方も多くみられた。

ブース後方にも製品がずらりと並ぶ

ネットワークCDプリメインアンプ「NR-7CD」

完実電気

完実電気のブースは、ノア/アーク・ジョイア等との共同出展で全17ブランドの製品を展示(関連ニュース)。二日間にわたって各ブランドの試聴デモや、オーディオ評論家によるイベントを多数開催している。

記者が訪れた際は、角田郁雄氏の「DELAミュージックライブラリーによるハイレゾ再生」が開催中。スピーカーにはSonus faber「Aida II」、Soulutionのモノラル・パワーアンプ「701」とプリアンプ「725」を使用

デモに備えて多数のシステムが組まれている。約15分おきに試聴イベントは開催中

試聴スペースの後ろ側には、各ブランド製品を展示している。FURUTECHでは7月末発売予定の電源プラグを支えるホルダー「NCF Booster Brace」を参考出展。従来の高い制振効果に加えて、静電気除去にも効果があるとのこと。また背面部には強力な接着テープが備えられており、電源タップだけでなく壁に設置して使用することも可能だ。

FURUTECHは「NCF Booster Brace」を参考出展。制振効果に加えて静電気除去にも効果あり

試聴スペースの後ろ側に各ブランドの製品展示が。ELACはスピーカー「BS312」、レコードプレーヤー「MIRACORD 50」など

PS AUDIOはクリーン電源システムの新モデル「Steller PowerPlant 3」を用いたデモのほか、「DSDAC Jr.」も展示。他にもREGAのレコードプレーヤーシリーズや、DELAのミュージックライブラリー「N1ZS/2」「N1A/2」「N100」にオーディオ用外付け光ディスクドライブ「D100」、ELACのスピーカー「BS312」、レコードプレーヤー「MIRACORD 50」、Volt Ampereの「GPC-TQ」、CREEKの「EVOLUTION SERIES」、DS Audioの光カートリッジ「DS-E1」や設置型イオナイザーユニット「ION-001」など、出展ブランドの多彩な製品がずらりと並ぶ。

PS AUDIOはクリーン電源システムの新モデル「Steller PowerPlant 3」を用いたデモも

Regaのレコードプレーヤーがずらりと並ぶ

また、KLAUDIOの超音波式レコードクリーナーやアイコールのレコードクリーナー「Clean Mate IQ1100A」など、レコードのクリーニングツールなどアクセサリー製品も数多く出展されている。

レコードのクリーニングツールなども多数

KLAUDIOの超音波式レコードクリーナ

SPEC/スフォルツァート/シーエスフィールド

SPECでは、超弩級パワーアンプ「RPA-MG1」や“リアルサウンド・アンプ” シリーズのプリメインアンプ「RSA-M88」をメインとした再生デモを実施。D級アンプの最高峰モデルとなるRPA-MG1は、海外にて先行して披露され国内では2019年に発売を開始している。試聴にはオーディオ評論家・三浦孝仁氏を迎え、スピーカーにはYGアコースティック「Sonja2」を使用する。

“リアルサウンド・アンプ” シリーズのプリメインアンプ「RSA-M88」

D級アンプの最高峰パワーアンプ「RPA-MG1」は、YGアコースティックスピーカーと組み合わせてデモ

RSA-M88は電源部にコンデンサー「響一」を搭載し、「美しい余韻と力強いエネルギー感のあるサウンド」が特徴という。試聴にはキソアコースティックの2ウェイ・バスレフ型ブックシェルフスピーカー「HB-N1」が用いられる。また、同社が2010年1月に設立10周年を迎えることを記念した限定モデル「RSP-URUSHI」も出展。スピーカーに接続してインピーダンスの乱れや、位相の遅れなどを補正し平準化を図るオーディオアクセサリーで、30台の限定受注生産となる。

設立10周年記念の限定モデル「RSP-URUSHI」

“リアルサウンド・アンプ” シリーズを一斉展示

シーエスフィールドは同社が取り扱う北欧ブランドのオーディオ製品を用いたアナログ再生デモを行っている。システムには、PENAUDIOの3ウェイ・フロアスタンディングスピーカー「SERENADE SIGNATURE」、Vitus Audioのパワーアンプ「RS-101」とプリアンプ「RL-102」、ELECTROCOMPANIETのフォノイコライザー「ECP 2」、KUZMAのレコードプレーヤー「STABI S COMPLETE SYSTEM III」、JORMA DESIGNのケーブルなどを使用する。北欧ブランドには「色付けの少ない温かみのあるサウンド」が特徴的とのこと、ぜひブースで音を確かめてほしい。

北欧ブランドで揃えられたレコード再生システム

Vitus Audioのパワーアンプ「RS-101」とプリアンプ「 RL-102」などが用いられる

スフォルツァートではネットワークプレーヤー「DSP-Vela」、マスタークロックジェネレーター「PMC-Norma」をメインに使用したハイレゾ再生のデモを実施。PMC-Normaは、超低位相ノイズのルビジウム発振器の搭載により、ジッターの原因となる近傍位相ノイズを-113dBc/Hz @1Hzに抑えたとしており、「ルビジウム発振器がもたらすHi-Fiサウンドと、超低近傍位相ノイズが可能にする空気感を両立する」とアピールされている。

スフォルツァートでは、ネットワークプレーヤー「DSP-Vela」、マスタークロックジェネレーター「PMC-Norma」を用いたハイレゾ再生を実施

同ブースも試聴時間には立ち見の来訪者も多く大盛況だった

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