新開発電源で回転の安定性向上

ROKSAN「XERXESシリーズ」が日本復活。最新モデルが7月10日発売

2019/06/21 編集部:川田菜月
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ナスペックは、同社が取り扱うROKSANブランドより「XERXES(ザクシーズ)シリーズ」を7月10日から発売。製品ラインナップを発表した。

「XERXESシリーズ」が7月から取り扱い開始

・レコードプレーヤーセット「XERXES 20 XPS8」¥750,000(税抜)
・レコードプレーヤーセット「XERXES 20 RPM」¥950,000(税抜)
・トーンアーム「SARA Tone arm」¥350,000(税抜)
・カートリッジ「SHIRAZ Cartridge」¥550,000(税抜)
・フォノアンプ「Caspian Reference Phono Amplifier」¥360,000(税抜)

XERXES 20 XPS8は、XERXES 20 PLUS本体と新開発のスピードコントロール(電源)XPS8を組み合わせた基本セット。XERXES 20 PLUSは、同シリーズのベルトドライブ式レコードプレーヤーの最新モデルで、特徴的な三層プリンスボード 構造を採用することで、コンパクトながらモーターの振動がプラッターに伝わることを抑制するオリジナル設計を施すとのこと。今週末22日、23日には東京と名古屋で、発売に先駆けた試聴会も実施される(関連ニュース)。

XERXES 20 PLUS

強化スチールスピンドルと、超硬タングステンカーバイドボールベアリングを採用。モーターにはカスタムメイドの24極シンクロナス・モーターを搭載。回転が始まるとドライブベルトのテンションが強まり、モーター側への張力によって回転軸がセンタリングされる独自機能を備える。

付属のフェルトマットが外れることを防ぐOリングや、ROKSAN製アーム取付用アームベース、ダストカバーなどが付属する。カラーはグロス・ブラック/グロス・ホワイト/グロス・ローズウッドの3色展開。外形寸法はW450×H115×D370mm、質量は12kg。

XPS8は従来モデルと比較して大幅に改良。33 1/3回転と45回転の正確さの改善と、温度上昇を抑えた新しい設計を施し、50ppmのクリスタルオシレーターを採用することで静かで安定した回転を実現するとのこと。また電源ボタンと回転切り替えを前面に配置。外形寸法はW95×H56×D168mm、質量は830g。出力電圧は16.5 Vac±0.5 VAC rms(33 1/3回転/45回転)、高調波歪みは0.1%以下、出力インピーダンスは<0.5Ω。

XPS8

XERXES 20 RPMでは、XPS8の代わりに強化電源のRPMをセットにした上位モデル。Caspian RPM(¥300,000/税抜)との組み合わせにより、さらに音の厚みと静けさを両立し実現するとのこと。

XERXES 20 RPM

Caspian RPMでは、AC電源をDCに一度変換し、その後ACに戻すことで家の電源環境に左右されず安定した電源供給を実現するとのこと。また安定性を図り超低ノイズトランスを新たに採用。高性能なデジタルスピードコントロール「PCB」も搭載。33 1/3回転/45回転ともに+6.25%まで加減速可能な速度調整機能も備える。外形寸法はW432×H80×D330mm、質量は12kg。出力電圧は16 rms(33 1/3回転/45回転)、高調波歪みは0.1%以下、出力インピーダンスは<0.1Ω。

SARA Tone armは、「ROKSANらしいヌケの良さと音の厚みを両立させた」という新開発のトーンアーム。ユニピボット部はタングステンカーバイド・ピンを採用、アーム部はアノダイズ・アルミニウムを用いている。アーム部はDINソケットタイプで、そのままピボット部からの分離が可能とし、カートリッジの取り付けやすさにも配慮している。

SARA Tone arm

内部配線は銀メッキOFC、外部配線はオリジナルHDCを使用し、優れたディティール再現を可能にするとのこと。実行長は240mm/9インチ、取り付けホール径は23mm、推奨カートリッジ質量は5 - 12g。オリジナルフォノケーブルを付属する。

SHIRAZ Cartridgeは、1987年に初代モデルを発売して以来マイナーチェンジを繰り返し販売されてきたというMCカートリッジ。 本体はアルミ合金。極細でトラッキング能力に優れるというスイス製のスタイラス「スーパーファイン Gyger II」を採用する。

SHIRAZ Cartridge

ジェネレーターは3つのスパイクで本体に固定。特定の周波数でカンチレバーが過度に動いだ際は、コイル状にあるジェネレーターに直接取り付けられているコンデンサーによって制御し、微細な信号情報を正確さを保つとのこと。本体カラーはブラックやブルー、グレーなど生産ごとに異なるという。 再生周波数特性は15Hz - 30kHz、出力は0.21mV/c m/sec(RMS)、針圧は2.2 - 2.5g(2.4g推奨)。

Caspian Reference Phono Amplifierは、MC/MMカートリッジ両対応のフォノアンプ。電源部には専用カスタマイズしたという、ROKSAN独自のDS1.5 モジュールリニア電源(AC→DC→AC変換)を採用。低域の存在感と正確なリズム、深みあるサウンドステージなど高品位な再生を可能にするとしている。

Caspian Reference Phono Amplifier

外観はCaspianシリーズとの調和を考慮したデザインを採用。本体下部のスイッチでゲインレベルと入力インピーダンスが切り替えできる。出力インピーダンスは<50Ω。外形寸法はW432×H80×D330mm、質量は12kg。

XERXESは、1985年のROKSAN設立以来歴史を重ねてきたシリーズ。今回、XERXESが新しい電源である XPS8 と PRM。そして Tabriz の後継機種である SARA トーンアームを携えて帰ってきた格好だ。

ナスペックでは、同社が ROKSAN の取り扱いを開始してからおよそ2年の間に、最も多く問い合わせを受けたのが、XERXESの開始時期だったと説明。「中には、なんでナスペックは XERXES を扱わないんだ!とのお叱りを受ける事もあった」とコメントしている。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク