高音質パーツを多数採用

フェーズメーション、MCバランス伝送に対応した無帰還増幅フォノアンプ「EA-350」

公開日 2018/12/13 11:36 編集部:小澤貴信
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フェーズメーションは、MCカートリッジのバランス伝送に対応したMM/MC対応フォノアンプ「EA-350」を発売した。価格は390,000円(税抜)。

EA-350

同社のMCステップアップトランス「T-2000」のノウハウを盛り込んだMC昇圧トランスを内蔵、フォノ入力のバランス伝送に対応したフォノアンプとなる。入力端子は3系統を装備し、それぞれにMM/MCの切り替えが可能。入力1と入力2はRCAに加えてXLR端子も搭載しており、バランス伝送に対応する。出力はRCA端子を1系統備える。

シャーシ構造は上位モデルとなる「CA-1000」や「T-2000」のデザインを踏襲。10mm厚のスラントアルミ・フロントパネル、1.6mm厚の銅メッキ鋼鈑シャーシベース、1.6mm厚の銅メッキ鋼板カバーで構成された筐体を採用。剛性の確保と磁気歪の低減を実現したとしている。

背面端子部

フォノアンプには、フルディスクリート構成によるVI/IV変換型・全段対称無帰還増幅回路を採用。TIM歪などの問題を回避できる無帰還アンプの特性を活かしつつ、負帰還アンプに比べて高い精度・技術が要求される回路や部品に対して入念な対策を施すことで、優れた再現性を実現したとする。

各回路には高音質部品を採用。信号系には、定格容量にゆとりを持たせた1%グレードの金属皮膜抵抗、誘電体にシルバードマイカー板を用いたマイカーコンデンサーなど定評のあるパーツを採用する。

電源回路についても、音質に定評あるローム社製sicダイオード、ニチコン社製の低抵抗電極箔を使用し最高級オーディオグレード・平滑コンデンサーを採用するなどパーツを厳選。シャントレギュレーター採用で高速ローノイズの電源回路を構成し、大容量Rコアトランスを2個使用し左右独立電源とするなど徹底した電源強化も行っている。

イコライザー特性は、STEREO用RIAAカーブに加え、モノラル専用特性のMono1(DECCAレーベル等で使用)、Mono2(コロムビアレーベル等で使用)を装備する。

CR2段の無帰還型ローカットフィルターも搭載。反りのあるレコード盤を音質劣化なく再生しつつ、ウーファーの揺れを防止するとしている。30秒程度レコードを再生することでMCカートリッジを消磁できるという消磁回路も搭載する。

入力感度はMM:2.5mV、MC:0.13mV、適合カートリッジ出力インピーダンスはMM:47kΩ以下、MC:1.5〜40Ω、利得はMM:38dB、MC:64dB、入力換算S/CはMM:-120dBV、MC:-140dBV。消費電力は20W(100VAC 50〜60Hz)、外形寸法は430W×93H×362Dmm、質量は8.8kg。

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