混線/反射波も対策

アキュフェーズ、ワイドFM対応のステレオチューナー「T-1200」。DSPで主要回路をデジタル化

公開日 2018/04/25 13:38 編集部:小澤貴信
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
アキュフェーズは、ワイドFMに対応したステレオチューナー「T-1200」を発売した。価格は360,000円。

T-1200

従来モデル「T-1100」の後継機種。アナログ高周波技術と最新のデジタル技術の融合を押し進め、高速演算タイプDSPを採用して主要回路のほとんどをデジタル化したという。

具体的には、中間周波数(IF)段以降の可変IF帯域フィルター、マルチパス・リダクション機能、デジタルFM復調、DS-DCステレオ復調などを浮動小数点演算DSP上のソフトウェアで実現している。

局部発振器には画期的だというDDS(Direct Digital synthesis)を搭載した新フロントエンドを採用。大入力妨害対策を徹底した、2段複同調フロントエンドとしている。

可変IF帯域フィルター機能も搭載。フィルターの中心周波数に対して、中間周波数(IF)帯域幅を6段階で切り変えて選択できる。これにより妨害電波を避け、混信を軽減した良質な受信が可能になっている。

背面端子部

送信所からの電波が反射波の影響によって複数経路で受信アンテナに到達する「マルチパス(多重波伝送経路)」。この現象による良好な受信の阻害を防ぐため、マルチパス・リダクション(MPR)機能も搭載。受信した信号の中から反射波を抑制して直接波だけを拾い出すことで、高品位な受信が行える。

FMチューナーにおいて音声出力の歪み特性と雑音特性を左右するFM復調回路については、理想的なFM復調が可能という、デジタル信号処理によるFM復調方式を採用している。

ステレオ復調には、アキュフェーズ独自のDS-DC(Direct Synthesis-Double Cancellation)方式を採用。本方式はパイロット信号の直接合成処理とクロストークの二重打ち消し処理の2つの技術で構成されているが、これら全てをDSP上のソフトウェア演算で行うことで、優れたチャンネルセパレーションを実現する理想的なステレオ復調が可能になるという。

アナログ出力端子は、XLRバランス×1、RCAアンバランス×1を搭載。デジタル出力端子は同軸×1を搭載する。

消費電力は20W、外形寸法は465W×151H×406Dmm、質量は13.0kg。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック