「オーディオの地位を向上させたい」

北陸から全国へ − クリアーサウンドイマイ代表・今井芳範氏が「北陸オーディオショウ」を語る

公開日 2017/04/17 16:43 オーディオ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

クリアーサウンド梶@代表取締役社長の今井芳範氏
富山市にある、長い歴史を持つ専門店「クリアーサウンドイマイ」が、昨年「北陸オーディオショウ」を開催。幅広い層を取り込んで大きな話題となった。第2回目の開催が近付いたこの時期、代表の今井芳範氏にあらためて開催のねらい、第2回目の意気込みを尋ねた。


明るい雰囲気でコーナーごとにきちっと整頓された「クリアーサウンドイマイ」の店内。優しく丁寧な対応が高い信頼を獲得している

――昨年「北陸オーディオショウ」が開催されました。あらためてその狙いをお聞かせください。

今井昨年3月に開催した「北陸オーディオショウ」は、2日間で来場者が2000人を超えました。これは明るい希望を抱ける数字だと思っています。マニアばかりが対象ではなく、誰でも楽しめるように、お客様に来ていただくという狙いがありました。売る要素をなくして、とにかく楽しんで帰ってもらおうと考えました。


アクセサリー関連の取り扱いも豊富である

ヘッドホンだけでなく、こういう音楽を楽しめるしっかりしたオーディオ機器もけっこうあるんだなと気づいていただき、いつか買いたいという気持ちになってもらえればいいと考えたんです。今年のショウは5月6、7日。規模は、メーカーや商社が増え、昨年よりもう少し大きくなっています。

一番大きかったのは、初回から富山市の後援もいただいた点。このバックアップが集客の大きな要因だと思っています。今回は日本オーディオ協会の後援もいただけました。またショウをやってみて、クリアーサウンドイマイという名前が意外と知られていないことも分かりました。やはり顔が見えるようにならなければならないと強く思いましたね。実際、ショウの効果が出てきたのは10月くらいからという感じでした。

――販売店としての方向性を教えてください。

今井オーディオ店では、毎年のように買い替えやアップグレードを薦めることがありますが、実際のお客様はそうではなく、もっとゆったりとした流れの中で、オーディオを趣味として楽しみたいのではないのかな、と考えています。時間軸のゆったりとした趣味として訴えていかないと「もう変わったの?」という感じでがっかりされてしまうことも多いのです。あんまり早く動かすと、「途中でやめた」という人も出てきます。お客様のニーズである時間軸を大切にし、その中で一緒に進んで行けたらいいな、と思っています。

――今後は若いファンを育てなければなりませんね。

今井僕なんかも団塊の世代に近い年齢です。会社員ならもう退職。そういう人たちも大切なのですが、思いは一つです。当時聴きたかった曲をいまのしっかりとしたシステムで聴いて、1日1日を大切に、充実した時にしたい。やはり音楽が自分にとって欠かせない、という方が実に多いんです。そのため、店でも難しい用語を使わないようにするということを実践しています。たとえば「S/Nが良い」ではなく、「静かでいい雰囲気ですよね」、みたいな普通の言葉で会話をしていくと、お客様の可能性が広がっていく気がします。

――さまざまなイベントを店内で開催していますね。

今井セミナーは月に1、2回ですね。そういう活動と同時に、外に出る活動も積極的にやっていきたいと思っています。地方はこのエリアの中で文化を発信していかないとうまくいかない。いまはなんでも全部東京に集中していますが、北陸人だから、そのアイデンティティを持って日本に貢献すればいいと思います。

――最後にメッセージを。

今井クリアーサウンドイマイは地域の中で、音楽文化の一部であるオーディオ文化を担って、オーディオの地位を向上できればと思っています。趣味の世界ですので、いまの最新モデルの良さも、ビンテージの良さも、すべてを認めて、その中から自分が「これの方が気持ちがいいな」と思うものを選んでオーディオを楽しめればいいと思っています。フィルターを介さずに幅広い視野でオーディオを楽しんでもらえればいいですね。



5月6日、7日開催の第2回「北陸オーディオショウ」に期待したい(「第2回北陸オーディオショウ」の概要はこちらの記事を参照)。

【ショップ情報】
クリアーサウンドイマイ
〒939-8064 
富山県富山市赤田775-2
●営業時間
●定休日 : 毎週水曜日
●営業時間 : 10:00〜19:00
●TEL: 076-491-1568

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック