DSP制御アナログボリューム採用

Bricasti Design、DAC/ネットワーク/プリ機能搭載のソースコントローラー「M12」

公開日 2017/03/09 13:27 編集部:押野 由宇
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エミライは、同社が取り扱うBricasti Designより、DAコンバーター、ネットワークプレーヤー、プリアンプの機能を搭載するソース・コントローラー「M12」を3月下旬から発売する。価格は2,150,000円(税抜)。

M12

DAコンバーターとして、USB入力時に最大384kHz/24bit PCM、5.6MHz/1bit DSDのフォーマットに対応。PCMおよびDSD再生用のDACチップにアナログ・デバイセス社製「AD1955」を搭載するほか、PCM用に独自に開発したデジタルフィルターを採用。DSD信号の変換に際しても、SHARC DSPチップを用いた独自開発のポストフィルターによるリコンストラクション処理を行っているという。

また、DSD再生専用に自社開発のフリップ・フロップ式アナログDSDコンバーターを搭載。これは通常のDAC製品でフィルター処理のためにDSDをマルチビットΣΔ信号またはPCM信号に変換するところ、ノイズフィルタリングとレベル制御をアナログ領域で行うことでDSD信号へのデジタル処理を行わないというものとなる。

PCM DAC部は、デジタル入力部から送られてきた信号のクロックを判別し、内部でリクロッキング処理を行うことで、上流側のクロックジッターの影響を受けない仕組み。さらに超低ジッターの水晶発振器「Femto Clock」をチャンネルごとに配置し、これにDDSを経由させている。左右チャンネルのクロック同期は、デジタル処理基板上に配置されたSHARC DSPにより制御する。

またネットワーク・インターフェース機能とメディア・レンダラー機能を搭載しており、ネットワーク上のDLNA互換オーディオデバイスとして認識させることが可能。192kHz/24bit PCM、2.8MHz DSDの再生に対応する。

背面部

アナログ回路はDSPを駆使したものとなっており、フルバランス・デュアル・モノラル仕様のDSP制御アナログボリュームを搭載。アナログ回路基板には、高周波領域の低損失基板用素材として定評のあるARLON社製「Arlon 25N」を採用している。

信号処理回路、アナログLch出力回路、アナログRch出力回路など左右で完全に独立した基板を採用すると共に、それぞれ独立に電力供給する専用電源部を有するという、徹底したデュアル・モノラル設計となる。

筐体およびパネルやボタンのキャップ部など、全てのパーツがCNC切削によるアルミニウム合金削り出し。フット部は、米Stillpoints社との共同開発によるもの。振動に対する強さと高い温度安定性、そして良好な放熱性能を兼ね備えるとしている。

入力端子は、USB-B、RCA同軸デジタル、光TOS、AES/EBU、BNC、LAN、アナログRCA、アナログXLRを各1系統装備。出力端子にはアナログRCAとXLRが1系統となる。外形寸法は432W×115H×305Dmm、質量は6.8kg。

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  • ジャンルD/Aコンバーター
  • ブランドBRICASTI DESIGN
  • 型番M12
  • 発売日2017年3月下旬
  • 価格¥2,150,000(税抜)
【SPEC】●最大対応サンプリングレート:USB→384kHz/24bit PCM、5.6MHz/1bit DSD、LAN→192kHz/24bit PCM、2.8MHz/1bit DSD ●入力端子:USB-B×1、RCA同軸デジタル×1、光TOS×1、AES/EBU×1、BNC×1、LAN×1、RCA×1、XLR×1 ●出力端子:RCA×1、XLR×1 ●外形寸法:432W×115H×305Dmm ●質量:6.8kg。