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【Senka21】オーディオ特化「ハードオフ オーディオサロン」2号店は吉祥寺。オープンから2ヶ月の手応えは?

2016/12/01 Senka21編集部
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リユース商品によるオーディオ専門店という新業態で業界に一石を投じた「ハードオフ オーディオサロン新潟紫竹山店」(関連ニュース)。オープンから2年半、そのDNAが試聴スペース「Audio Selection」コーナーとしてハードオフ各店へと拡大するなか、いよいよ「オーディオサロン」の名を冠した2つ目の店舗が9月16日、東京・吉祥寺にお目見えした(住所や営業時間などはこちら)。オープンから2ヵ月、その手応えに迫る。

ハードオフ オーディオサロン吉祥寺店

団塊ジュニアも思わず食指が動く

「地元・新潟で、手探り状態でスタートしたオーディオサロンと楽器スタジオ。それぞれが培ってきたノウハウを結集した、満を持しての2号店となります」と力を込める宮澤店長。駐車場を備えていないことやより若い人へのアプローチが可能な商圏の特性を踏まえ、パラゴンなど貴重なビンテージがある一方で、ヘッドホンやヘッドホンアンプ、ハイレゾ関連のコンポなどトレンドを捉えた品揃えを強化した点が、新潟紫竹山店との大きな違いのひとつとなる。

店長の宮澤康久氏

試聴ブースも性格・狙いの異なる3つのスペースを用意した。新潟紫竹山店の流れを受けたハイエンドやビンテージを中心に構成したもの。「YouTubeをもっといい音で聴いてもらえることを訴えたい」と若年層をターゲットにカフェコーナー横に設けたスペース。さらに、カウンター横のオープンなスペースでは中級クラスのモデルを中心にした組み合わせで気軽にスピーカーを取り替え、聴き比べることができる。

ビンテージ、ハイエンドを中心にした試聴ブース。真空管を用いたアナログ系とデジタル系、2つの顔を持たせている。ゆったりと心行くまで試聴できる

カフェコーナー横の試聴スペースは、「若いお客様にも、PCの音がもっといい音で楽しめることを知ってもらいたい」と狙いを込めたという

目下、中心となる客層は2つ。ひとつは、新潟紫竹山店の中心層でもある60代後半から70代の客層。そしてもうひとつが団塊ジュニアに代表される40代だ。先ほどのカウンター横のスペースは後者の主戦場。「一番活気があるスペースですね。若い時に買ったアンプの調子が悪くなって買い替えられたり、スピーカーを3セット、4セットと聴き比べて買っていかれたり、これまでのハードオフではもちろん目にできない光景ですし、新潟紫竹山店ともまた違う新しい流れを強く感じています」と手応えを掴む。

カウンター横のオープン・スペースを利用した試聴ゾーン。中級クラスの商品が中心で、お薦めのスピーカーをすぐにつなぎ替えて比較試聴することができる態勢が整えられている

さらに、今後の訴求のテーマとするのが、20代を中心とした若い世代。今までヘッドホンでしか音楽を聴かなかったが、店に流れるデモを聴き、スピーカーで是非聴いてみたくなったという方も珍しくないという。品揃えを強化したヘッドホンやヘッドホンアンプも高い関心を集め、ここにもまた、新潟紫竹山店とは異なる胎動を感じ取れる。

ヘッドホンやヘッドホンアンプは品揃えが強化され、20代を中心とした若い世代からの関心を集める

「従来のハードオフでは売れ残ってしまっていたユーミンや山下達郎のレコードを見つけて喜んで買っていかれます。中にはどうやったらレコードを聴けるのか尋ねてくる学生もいます」と今後の動向に期待を寄せる。

ソフトコーナーでは、ジャズや洋楽を扱う店が多い吉祥寺で、クラシックのウエイトを高めて差別化を図っている

店内のレコードとCDは全て試聴できる。コーナー脇には「レコード簡易試聴コーナー」も設けられている

11月11日、ハードオフ下北沢店がオープンした。吉祥寺店からは電車1本で30分とかからない立地条件で、宮澤店長も店づくりに携わり、若い人にターゲットを絞り込んだAudio Selectionコーナーを完成させた。「兄弟店として、これまでにはなかった連携の強みを発揮できると考えています」と若年層へのアピールにも意気込みを示した。

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