ヘーゲルのUSBヘッドホンアンプなど登場

【CES】注目オーディオ製品ダイジェストレポート − マッキントッシュのヘッドホン参考出展

公開日 2014/01/15 11:40 オーディオ編集部:伊佐山勝則
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
「2014 International CES」にてハイエンドオーディオメーカーが集まるベネチアン会場の来場者はどのブースの担当者に聞いても激減。その理由としては、ニューヨークをはじめとする東側の主要都市の空路が寒波や雪の影響で麻痺していたこと。その影響で、ここを経由する欧州からのメーカーやバイヤー、各関係者がラスベガス入りをあきらめているケースもあったという。

そんななかであるが、各ブースでは話題のオーディオ製品が多数出展されていたので、編集部が注目したモデルをダイジェストでお届けしていくことにしよう。

まず北欧ノルウェーのブランド ヘーゲルからは、USBヘッドホンアンプ「HEGEL SUPER」が登場。同モデルは41W×82D×16Hとコンパクトながら、アルミ削り出しの美しい仕上げが魅力で、PCからの音源は96kHz/24bitまで対応する。入力端子はUSB micro。ヘーゲルが長年培ってきたノイズ対策技術を駆使することで、PCからの音源をより本格的なサウンドで再生することができ、さらにインピーダンスの異なるあらゆるヘッドホンに対応できるように設計されている。出力はmini-jack(analog)の1系統で、optical mini-jack(digital)にも対応が可能。

ヘーゲルから登場するUSBヘッドホンアンプ「HEGEL SUPER」

オーストリアのウィーン・アコースティクスからは、昨年5月のミュンヘン「High End」で参考出展された最新モデル、リストシリーズの「Imperial Grand」が本格導入された。同モデルはその名の通り、演奏&作曲家リストの名を冠した新シリーズ。航空機を設計する際に用いるスーパーコンピューターによる解析を元にデザインされたという、15cm口径のカスタムメイドのスパイダーコーンウーファーを3基搭載しており、周波数帯域は100Hz〜20kHzの帯域をカバーするという。ドームトゥイーターが搭載された上部のエンクロージャーは下部のエンクロージャーとアルミ軸受け接続により完全分離され、水平後方に稼働でき、幅広い調整が可能となっている。同ブースではこのリスト「Imperial Grand」をプライマーの新型セパレートアンプでデモンストレーション。待望の登場とあって注目を集めていた。

ウィーン・アコースティクスの最新モデル、リストシリーズ「Imperial Grand」

リストシリーズは「Imperial Grand」はプライマーの新型セパレートアンプでデモンストレーションを行っている

米国コンストレーションオーディオは同社初のプリメインアンプである「Argo」を発表。最新のメディアプレーヤー「Cygnos II」と組み合わせてのデモンストレーションを行っていた。「Argo」は同ブランドの上位モデルである「Altair II」や「Virgo II」で採用しているラインステージモジュールを搭載。アンプ部は「Hercules II」や「Centaur」に採用されているバランスブリッジモジュールを搭載したクラスABで、125W/chの出力を実現する。なお、同モデルにはオプションでUSB DACやフォノイコライザーアンプの搭載も可能になるとのこと。同ブランド製品をさらに多くの層に広めることができるモデルとして注目を集めそうだ。

コンストレーションオーディオは同社初のプリメインアンプである「Argo」を発表

メディアプレーヤーの最新モデル「CygnosU」も発表


Constellation AudioのエンジニアのひとりであるPeter Madnick (ピーター・マドニック)氏がデモンストレーションを行う
米国ブランド マジコのスピーカーはCESの会場で人気となっており、SoulutionやConstellation Audio、日本のZandenのブース等でもリファレンススピーカーとして採用されていた。マジコブランドのブースではSシリーズの最新モデルである「S3」を発表。同ブースにてデモンストレーションを行っている。

マジコの新型スピーカー「S3」。人気シリーズのミドルクラスモデルとして注目が集まる

この「S3」は、日本でも人気となっている「S5」と「S1」の中間となるミドルレンジのモデルとして昨年12月より米国で発売を開始している。

同シリーズの特徴であるティアドロップ円筒型のアルミニウム合金引抜材のエンクロージャーには、ベリリウムダイヤフラム製の1インチトゥイーターとダブルネオジムマグネットを採用した6インチのミッドレンジをマウント。2基搭載する8インチウーファーはアルミ合金コーン / ナノテックカーボンのハイブリッド構成となっている。

また、同ブースではフラグシップモデルとなる巨大スピーカー「The ULTIMATE」も参考出品。エール音響のホーンドライバーとコラボしたもので、こちらは展示のみだったが、来場者を驚かせていた。

マジコの巨大スピーカー「The ULTIMATE」も参考展示された。エール音響のホーンドライバーとコラボしたもの

マッキントッシュからは3種類の新製品が発表された。メディアブリッジ「MB100」とヘッドホンアンプ「MHA100」、プリメインアンプ「MXA70」である。

写真のいちばん上がマッキントッシュから登場するメディアブリッジ「MB100」

メディアブリッジ「MB100」は“マッキントッシュ・クオリティ”でストリーミングミュージックを楽しむために開発されたモデル。1TBのハードディスクを内蔵し、 iOSやAndroidの専用アプリでコントロールが可能。ヘッドホンアンプ「MHA100」は4つのデジタル入力を備え、さらに50W/chのスピーカー出力も搭載する。音質だけでなく機能も追求したモデルで、マッキントッシュ独自のヘッドホン・マッチング・オートフォーマーを採用し、幅広いインピーダンスのヘッドホンに対応が可能。プリメインアンプ「MXA70」は、50W出力のアンプ部と前述した「MHA100」と同様のヘッドホンアンプ機能を搭載している点が魅力。また自社製コンパクトスピーカーとのセットでの販売を予定しており、手軽にマッキントッシュサウンドを楽しめるアイテムとして注目を集めそうだ。

ヘッドホンアンプ「MHA100」は4つのデジタル入力を装備

スピーカーとセットでシステムコンポとして販売されるプリメインアンプ「MXA70」

なお、同ブースではマッキントッシュ製のヘッドホンも参考出品されていた。ドイツの某ブランドのOEMということだが、詳細は明らかではない。発売されれば大きな話題となるはずだ。

参考出品として展示されたマッキントッシュのヘッドホン

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック