2月27日から。邦楽ポップスをラインナップ

ハイレゾレーベル「VICTOR STUDIO HD-Sound.」に邦楽ポップスなど15タイトル追加

2013/02/19 ファイル・ウェブ編集部
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ビクターエンタテインメント(株)が運営する「ビクタースタジオ」は、2011年にハイレゾ音源に特化したレーベル「VICTOR STUDIO HD-Sound.」を立ち上げた(関連ニュース)。スタジオが運営するレーベルは国内初となる。

「VICTOR STUDIO HD-Sound.」の特長

音楽制作の現場だからこそ知り得る制作当時の環境、マスター音源の形態やコンディションなどを、音作りのプロたちが累年の経験とノウハウをもとに最適に取り扱い製作したハイレゾ音源の提供を特長とする同レーベル。既に第1弾20タイトル第2弾16タイトルがe-onkyo musicにて配信中だ。1インチ2チャンネル・アナログマスター音源を使用したもの、ダイレクトカッティング・レコード音源を使用したもの、アナログマスターを使用したもの、独自の「K2HDプロセッシング」(詳細はこちら)でハイレゾ化したものなどが用意されている。

96/24マスターを44.1/16にダウンコンバートし、それを忠実に96/24に戻せるようにする試行錯誤を続けて誕生したのが「K2HDプロセッシング」だという

いずれも好評配信中の「VICTOR STUDIO HD-Sound.」の音源。2月27日より、第3弾15タイトルの配信が始まることが明らかになった。

第3弾タイトルで注目なのは、ジャズやクラシックのほか、高橋真梨子/広瀬香美といった邦楽ポップスがラインナップされている点。一覧は以下のとおり。

広瀬香美/高橋真梨子/岩崎宏美など邦楽ポップスのタイトルも用意したのが特徴だ

【邦楽】
■K2HDプロセッシング音源
No Reason 3〜洋楽想ひ〜/高橋真梨子
アルバム¥2,800・単曲¥400/96kHz/24bit

名曲アルバム/広瀬香美
アルバム¥2,800・単曲¥400/96kHz/24bit

〈COREZO! 〉岩崎宏美/岩崎宏美
アルバム¥2,800・単曲¥400/96kHz/24bit

■アナログマスター音源
オール・オブ・ミー 〜フランク永井 スタンダードを歌う/フランク永井
アルバム¥2,800・単曲¥400/192kHz/24bit

WHEN THE WORLD TURNS BLUE/阿川康子
アルバム¥2,800・単曲¥400/96kHz/24bit

■ハイレゾデジタル音源
edition 10/パリス・マッチ
アルバム¥2,800・単曲¥400/96kHz/24bit

【フュージョン&ポップス】
■1インチスーパーアナログマスター音源使用
マイ・ディア・ライフ/渡辺貞夫 
アルバム¥2,800・単曲¥400/96kHz/24bit

■ハイレゾデジタル音源
ジルデコ4〜uly beauty〜/Jill-Decoy association
アルバム¥2,800・単曲¥400/DSD 2.8MHz

【ジャズ】
■1インチスーパーアナログマスター音源使用
ブリリアント・コーナーズ/ザ・ビル・ホルマン・バンド
アルバム¥2,800・単曲¥400/192kHz/24bit

ランドスケープ〜アート・ペッパーライブ・イン・トウキョウ'79/アート・ペッパー
アルバム¥2,800/96kHz/24bit

ベサメ・ムーチョ〜アート・ペッパーライブ・イン・トウキョウ'79/アート・ペッパー
アルバム¥2,800/96kHz/24bit

ボサ・ノヴァ・イン・トーキョー/ヘレン・メリル
アルバム¥2,800・単曲¥400/96kHz/24bit

【クラシック】
■ハイレゾデジタル音源
シャコンヌ/長谷川陽子
アルバム¥2,800・単曲¥400/176.4kHz/24bit

■1インチスーパーアナログマスター音源使用
ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」/朝比奈隆指揮/大阪フィルハーモニー交響楽団
アルバム¥2,800/192kHz/24bit

【その他】
■ハイレゾデジタル音源
Resonance Meditation 〜共鳴瞑想/ゴング・グラダグ
アルバム¥2,800/192kHz/24bit


同レーベルは本日、青山にあるビクタースタジオにて説明会を開催。「VICTOR STUDIO HD-Sound.」の音作りのこだわりや、各音源の録音時の状況、ハイレゾ音源化する際に注力した点などを説明しつつ、CDクオリティ音源(44.1kHz/16bit)との比較試聴などを行った。

ビクタースタジオにて説明会が開かれた


会場では301スタジオのモニタースピーカーでのほか、民生用機器ということでウッドコーンコンポでも試聴が行われた

ハイレゾ音源再生にはパイオニアの「N-50」を使用
説明会には、ビクタースタジオ長の秋元秀之氏と、配信音源の企画およびHDマスタリングを監修したコミッション・サウンド・プロデューサー・高田英男氏が登場。秋元氏は、CDフォーマットのマスター音源からでもハイレゾ音源作成を可能とする「K2HDプロセッシング」技術について改めて解説。「K2HDプロセッシングは『ないものを作る』と思われがちだが、そうではない。『もともとあったものを復元するためのアルゴリズム』だ」と語った。

ビクタースタジオ長 秋元秀之氏

ビクタースタジオ コミッション・サウンド・プロデューサー 高田英男氏

また高田氏は、各音源について解説した。「広瀬香美さんの『名曲アルバム』は1990年代にリリースした音源のセルフカバー。音の艶や質感の高さはハイレゾならでは。岩崎宏美さんの『〈COREZO! 〉』は2005年に発売されたもので、CD制作時のマスターにK2HDプロセッシングを適用し、さらに音づくりを行った。曲のアレンジの意図がよく伝わる内容になったのではないか。高橋真梨子さんの『No Reason 3〜洋楽想ひ〜』は、もともと48kHz/24bitで録音・マスタリングを行っていたものを、K2HDプロセッシングで96kHz/24bit化した。ハイレゾ化を担当したのは、録音時にも携わっていたエンジニアの川崎氏で、『CD制作時にはどうしても“器の制限”を感じていたが、ハイレゾ音源はそのストレスを感じない。高橋さんの声の魅力をより堪能できる、柔らかく深みのあるサウンドになっていると思う』とコメントを寄せている」

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