15周年を迎え、音楽を楽しむオーディオファンのためのショウとして充実

【CES】T.H.E. Show、KEFが初出展/日本からはラトックやテクニカルブレーンが登場

2013/01/11 季刊オーディオアクセサリー編集部・伊佐山勝則
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CESと同日程にてラスベガスのフラミンゴホテルで開催されているピュアオーディオ・イベント「T.H.E. Show(The Home Entertainment Show)」も大変な盛り上がりを見せている。1998年からはじまった「T.H.E. Show」は今年で15年目を迎え、参加メーカーもますます充実してきた。

CESと同時期にラスベガスのフラミンゴホテルで開催されているピュアオーディオ・イベント「T.H.E. Show」

大手メーカーで注目なのが、今年が初参加となるKEF。用意された2つのブースはそれぞれスペースも広く、片方では最高峰モデル「Blade」を、もう片方では人気の小型モニター「LS50」をデモンストレーション。多くのオーディオファンが詰めかけ、その音質をじっくりと味わっていた。

今年から初参加のKEFのブースでは最高峰「Blade」のオレンジ仕様が登場

人気の小型モニター「LS50」もデモを行い、人気を博す

その他にもアコースティック・アーツやオーディオネット、プレイバックデザイン等、日本でおなじみのハイエンドブランドもT.H.E. Showに参加している

日本でもおなじみドイツのハイエンドブランド、アコースティック・アーツのブース

DSD再生の最先端をいくプレイバックデザインのブース

T.H.E. Showに対しては、同じオーディオのイベントにも関わらずCESのベネチアン会場とは違うコンセプトで開催されている点を改めて実感した。T.H.E. Showはあくまでも音楽を楽しむことを重視しているという雰囲気が全体的に感じられる。レコードやCDの販売コーナーが充実していたり、アーティストの演奏をしていたり、メーカーの枠を超えた展示が行われているなど、自由な空気で満たされている。

また、各ブースではハイレゾ音源のデータ再生はもちろんだが、アナログレコードを再生しているメーカーが非常に目立った。実際に、米国でのLPの売り上げは非常に伸びてきているようで、中古盤の売買もさらに活性化しているという。また年配のファンが膨大なレコードコレクションを残して死去するというケースも多いそうで、このあたりの事情は全世界共通といえるのだろう。

そんな状況の中、日本からT.H.E. Showに参加しているテクニカルブレーンとラトックシステムの合同ブースは、大変な盛況を博している。会場では、ラトックのDSDおよびPCM192kHz/24bit再生に対応したUSB-DAC「RAL-DSDHA1」や、バランス型ヘッドホンアンプを搭載した「RAL-DSDHA2」をソースとして、テクニカルブレーンのプリアンプ「TBC-Zero/EX」とモノラルパワーアンプ「TBP-Zero/EX」でTADの「R1」をドライブ。圧倒的なクオリティに加え最高品位のDSDサウンドが堪能できるスペースが提供されていた。

ラトックのDSD対応USB-DACに、テクニカルブレーンの「TBC-Zero/EX」と「TBP−Zero/EX」を組み合わせ、TADの「R1」をドライブ

日本を代表するブランド、テクニカルブレーンの代表、黒沢直登氏(写真左)とラトックシステムの橘 雅文氏(写真右)

さらに別ブースでは、Viv Laboratoryの新型スピーカー「evanui signature III」やトーンアーム「Rigid Float」、AurorasoundのLCR型フォノイコライザー「VIDA」のデモも行われていた。

Viv Laboratoryの新型スピーカー「evanui signature III」もデモンストレーション

MAレコーディングスのダッド・ガーフィンクル氏はDSD音源の実演も行っていた


LPの販売コーナーも充実。段ボール1箱分購入するお客さんもいるという

ドイツ、ハンル社のレコードクリーナーも実演している

さて、このT.H.E. Showは5月31日から6月2日にかけてロサンゼルスのニューポートビーチでも開催される。こちらのショウは出展メーカー数、来場者数ともに、ミュンヘン・ハイエンドに匹敵するほどの規模になっているということである。興味のある方はぜひとも訪ねてみてはいかがだろうか。

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