選別されたトランジスターによる完全ディスクリート構成

アクシス、FMアコースティックスのパワーアンプ「FM711MkII」を発売

公開日 2009/02/16 18:09 Phile-web編集部
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アクシス(株)は、FMアコースティックス社の新製品となるパワーアンプ「FM711MkII」を3月に発売する。価格は税込で882万円。


FM711 MkII
本機は約12年のロングランヒットを重ねたパワーアンプ「FM711」の後継機となる、レゾリューション・シリーズのステレオパワーアンプ。FM711の基本コンセプトを踏襲しつつ、素材の刷新やコンストラクションの改良を加え、さらに音のブラッシュアップが図られているという。

最終段パワーステージにはFMアコースティックス伝統のエンハンスド・クラスA回路を採用。シリーズ伝統の手法は、バイポーラNPNパワートランジスターだけでプッシュプル動作を行わせることにより、優れた位相特性と、低歪率でダイナミックな振幅に対する完璧な対称動作を実現している。ドライバーにもプラスティックパッケージの中にセラミックハウジングと銅のベースを封入したパワートランジスターを用いている。この素子は優れた温度係数と熟拡散効果を備え、極めて大きな電流容量とSOA(SAFE OPERATION AREA)を達成しているという。またトランジスターは全てカーブトレーサーにより選別され、特性が揃えられていることで、低歪みで飛躍的なトランジェントスピードと高いピーク電流容量を実現している。

高効率大電力のトロイダルトランスとマッシブ・パワーサプライ・フィーチャーの採用により、低インピーダンス負荷に強い瞬発力と安定性を確保。また独自のマルチプロテクションにより、温度・ショート・高周波などを素早く検知し、異常事態においてはリレーによって瞬時に出力を遮断する機構を搭載する。許容入力+20dBvを越える過大入力プロテクションも装備する。万一何らかのエラーによりプロテクションが起動した際には、内部でLEDが点灯し、状態を視認できる仕様を採っている。

独自のサーキットデザインを採用することにより、自然なサウンドを実現。余分な付帯ノイズを抑え、クリッピング時においても単なるクリッピングにとどめ、不快な異音を生じさせないという。入力回路はトゥルーバランス構成。コンモード・リダクション・レシオは100dB(ティピカル)、90dB(@50Hz)を達成し、優れた動的S/Nを実現している。また入力レベル調整回路はフロントエンド回路の後に設置され、どんなレベル位置でも入力インピーダンスを変動させることなく一定に保つことができる。

筐体は特殊なシャーシ設計を採用し、誘導共振等の悪影響からデリケートな電子部品を隔離する構造としている。さらにパネルの機械的共振はダンピングされ、カバー、プレート、トランス取付け部、側板等、筐体全体が独自の無共振技術により支持される構造を採用する。

【問い合わせ先】
アクシス(株)
TEL/03-5410-0071

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  • ジャンルプリアンプ
  • ブランドFM ACOUSTICS
  • 型番FM711 MkII
  • 発売日2009年3月
  • 価格¥8,820,000(税込)
●実効出力パワー:260W×2(8Ω) 500W×2(4Ω) 800W×2(2Ω) ●ゲイン:29dB ●入力感度:1.6V ●入力インピーダンス:40kΩ ●入力(Stereo):バランス(XLR) ●スピーカー端子(Stereo):1系統(フォースプラグ200バナナ専用) ●消費電力:100W(アイドリング時)、600W(30%出力)、1.6kW(最大) ●外形寸法:430W×200H×450Dmm ●質量:22kg