英国ロックの深い森
ブリティッシュ・ロックの奥の深さを見せつけてくれた前作の流れを汲んで、今回は1976年から90年の間にファーストアルバムをリリースしたアーティストだけを取り上げている。パンク/ニューウェイヴの登場でシーンが大きく変わっていったこの時代に、どのようなバンドがどのような作品を残していったのか、それをたどっていくだけでも十分面白い。充実したディスコグラフィを持つ本書は、単なるレコードガイドブック以上のものといっていいだろう。
巻頭カラーのパンク・ニューウェイヴ・シングルコレクションだけでも一見の価値あり。
監修はミュージシャンであり、音楽評論家、レコードコレクターとして知られる和久井光司氏。
ブリティッシュ・ロックが本当に好きでなければ作れない労作である。
(季刊・オーディオアクセサリー編集部)