日本コロムビアの「CREST1000」作品紹介(その7:No.31〜35)

公開日 2002/07/03 11:18
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「CREST1000」No.31〜35
●日本コロムビア(株)のDENONレーベルより各\1,000で発売された、「クレスト1000」シリーズの各タイトルを紹介する。

No.31■モーツァルト:弦楽四重奏曲第17番 変ロ長調「狩」
   弦楽四重奏曲第15番 ニ短調■(COCO-70431)
スメタナ四重奏団

録音:1972年[PCM デジタル録音+MS/クオリティ・マスターズ]
推薦:72年度レコード・アカデミー賞受賞/レコード芸術推薦

72年の記念すべきPCMデジタル初録音で、レコード・アカデミー賞を受賞。以降デンオンから続々と名盤を生み出し、永く室内楽の世界に君臨することになる栄光の歴史のスタートを飾った記念すべきアルバム。スメタナ全盛期の名演奏はもちろん折り紙付き。



No.32■ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第15番 イ短調
   弦楽四重奏曲第16番 ヘ長調■(COCO-70432)
スメタナ四重奏団

録音:1967年(第15番)
 /1968年(第16番)[アナログ録音、
 MS/20ビット・プロセッシング(マスター・トランスファー)]
推薦:レコード芸術推薦/68年度レコード・アカデミー賞受賞(第15番)

孤独と寂寥感に沈みながらも生きることへの喜びをもって作曲された楽聖最晩年の弦楽四重奏曲。チェコが世界に誇る四重奏団として活躍したスメタナ四重奏団による60年代の録音であり、壮年期のメンバーが心をひとつにした充実のアンサンブルが聴きどころ。スプラフォンのオリジナル・マスターから20ビット・リマスタリングを行なったテープを使用。



No.33■ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第12番 変ホ長調
  /弦楽四重奏曲第14番 嬰ハ短調■(COCO-70433)
スメタナ四重奏団

録音:1971年(第12番)/1970年(第14番)[アナログ録音
   +MS/20ビット・プロセッシング(マスター・トランスファー)]
推薦:レコード芸術推薦

精神的にも技法的にも充実した晩年の作風を示す第12番と、後期の四重奏曲の中でもその詩的な雰囲気によりひときわ特異な地位を占める第14番とのカップリング。スメタナ四重奏団の充実しきった演奏ぶりは見事。室内楽演奏のひとつの到達点を示した名演といえる。スプラフォンのオリジナル・マスターから20ビット・リマスタリングを行なったテープを使用。



No.34■ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番 変ロ長調「大フーガ付き」(原典版)
 /弦楽四重奏曲第13番〜新しい終楽章■(COCO-70434)
スメタナ四重奏団

録音:1965年[アナログ録音
   +MS/20ビット・プロセッシング(マスター・トランスファー)]
推薦:70年度レコード・アカデミー賞受賞/レコード芸術推薦

長年にわたり日本の音楽ファンを魅了し続けたスメタナ四重奏団が60年代にスプラフォン・レーベルに残したベートーヴェンの後期四重奏曲集からの1枚。大フーガをフィナーレとした第13番原典版の曲順による演奏は、この作品に新たな角度から光をあてました。スプラフォンのオリジナル・マスターから20ビット・リマスタリングを行なったテープを使用しています。



No.35■スメタナ:弦楽四重奏曲第1番 ホ短調「わが生涯より」
  /弦楽四重奏曲第2番 ニ短調■(COCO-70435)
スメタナ四重奏団

録音:1976年[PCMデジタル録音]
推薦:76年度レコード・アカデミー賞受賞/レコード芸術推薦

祖国の大作曲家スメタナの名を冠したスメタナ四重奏団にとって、格別の思い入れのある作品2曲。彼らにとっての3回目の録音であり、この作品の演奏史に残る一枚。スメタナの自筆譜から新たに作りなおした新校訂楽譜を使用していることもこの盤の価値を高めている。

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