□□□□□井上千岳のラスベガス-西海岸・珍道中!(最終回)□□□□□

2001/01/16
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●日本に戻ってきてこれを書いている。昨日、1月14日に成田に着いた。ロサンゼルスを発ったのは現地時間の13日午後1時。見かけの上では2日前のことになるが、実際には丸1日しか経っていない。あらためて時差というのは不思議なものである。

その前の日は行程の最終日で、ドルビーのロサンゼルス支社を訪ねた。ロサンゼルスといってもハリウッドの一角で、前回登場のグリーンフィールド緑原氏はここに籍を置きながらスタジオを飛び回っているわけだ。ドルビーと映画産業との結び付きの深さを感じさせる。
支社といってもこぢんまりとした建物だが、近々ここを引き払って新しい社屋に移るのだという。予定ではその社屋が完成しているはずだったのだが、訪れてみると実際にはまだ内装も済んでいない状態。もとレンタルの雑居ビルだったのを買い取り、例によって外壁だけを残して内部を全て作り直している。時間がかかるわけである。

このビルの最上階に、小振りながら新しいシアターができる。現在まだ工事中でスクリーンは貼っていないが、スピーカーは全て設置されている。トゥイーターのコンプレッションドライバーを除いて、あとはアカデミーのゴールドデンシアターと同一。つまりJBLの3ウェイである。サラウンドは同じJBLのバイラジアルホーンによる2ウェイだが、サイドとリアのほかに天井にも一台吊ってある。今後の実験用という意味もあるようだが、ここからまた新しいサラウンドが生まれてくるのかもしれない。いずれにしても高能率なコンプレッションドライバーとホーン、特に中域のそれがアカデミーを含めたドルビー・サウンドの鍵を握っているように思えてならない。

予定が早めに終わったので、大急ぎでスーパーマーケットに連れていってもらった。ダウンタウンに行くような時間はないし、お土産を買うのにスーパーぐらい適当なところはないのだ。スーベニアショップで売っているようなキャラものはどれもこれも可愛くないし、ブランドものを買い集めるような気もない。そんなわけでスーパーなのであるが、日本から来てなんでわざわざスーパーなのか、ドルビーの人達も怪訝な顔をしていた。

ユニバーサルスタジオには行かなかったが、そばにあるユニバーサルシティでさらに買い物の補充をし、翌日空港のショップで仕上げて予定のものはみんな揃えた。一時間半遅れの飛行機が無事に飛び立ったところで、中味の濃い旅はようやく終わったのである。

<写真左>LA支社長のDAVID W.GRAY氏に新社屋を案内してもらう。完成間近のシアターにて。天井にもJBLのスピーカーが

<写真右>ロサンゼルスの夜明け。帰国当日になってようやく天気はいわゆる西海岸的なものになった…

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