【毎月連載】 オーディオ・ビジュアルファンのためのエンターテインメントコラム
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毎月連載のPhile-web特別企画「Sound Adventure(サウンド・アドベンチャー)」では、オーディオ・ビジュアルエンターテインメントの最前線で活躍される評論家の方々を「ナビゲーター」に迎え、いま最も注目を浴びるデジタルエンターテインメントのスタイルを徹底探求します。最新オーディオ・ビジュアル製品のレビューやハンドリングレポートも毎回紹介して行きます。
【毎月連載】 オーディオ・ビジュアルファンのためのエンターテインメントコラム

世紀のスポーツイベント開催を8月に控え、コンパクトさと迫力の音を両立できるサラウンドシステムに注目が集まっている。バンド「L⇔R」でデビューし、現在はソロやプロデュースで活躍している黒沢秀樹さんが、5.1chサラウンドシステム「Lifestyle V30」を視聴。音楽の作り手の立場から聴くサラウンドシステムの面白さについて伺った。
(取材・インタビュー:Phile-web編集部)


僕は1991年から「L⇔R」でデビューして、97年まで活動を行っていました。現在L⇔Rの活動は休止しており、ソロやプロデューサーとして活動しています。

黒沢秀樹さん
1970年8月28日生まれ。1991年、黒沢健一、木下裕晴と共にL⇔Rとしてデビュー。13枚のシングル、7枚のオリジナルアルバムを発表。1997年11月、L⇔R活動休止後、ソロアルバム制作を開始。現在コンポーザー、プロデューサー、アレンジャー、ギタリストとしても幅広く活動中。
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小さい時から音楽には親しんでいましたね。僕には10歳くらい年の離れた2人の従兄弟と、2つ上の兄がいるのですが、レコードを聴き始めたのは彼らの影響です。従兄弟たちがビートルズなんかの新しいレコードを買うとうちに持ってきて、祖父が買ってくれたスピーカーでそれを一緒に聴いていたんです。

中学生くらいから、お気に入りのレコードをなるべくいい音で聴きたいと思って、少ないお小遣いのなかでレコード針やカートリッジを変えたり、スピーカーの繋ぎ方を変えたり、いろいろ工夫していましたね。沢山のスピーカーから音が出たらいい音になるかなと思って、スピーカーを2セット並列につないで疑似4チャンネルみたいなことをやったりもしました(笑)。

今、音楽も映画も聴くのは基本的に2chです。最近自宅ではボーズの超小型スピーカーを使って、HDDレコーダーにつないでテレビや映画の視聴時も使っていますね。スタジオで一緒に仕事をしたミュージシャンに、この製品の音を聴かせてもらったことが使い始めたきっかけです。

仕事柄、僕は音をすごく集中して聴いてしまう方なんです。それに、普段耳にしているのがスタジオにあるモニタースピーカーの音だから、再生される音のバランスが崩れていたりすると、気になってしようがないんですね。その点この製品は、丁度いい音量で、スタジオでかけたのとほぼ変わらない状態の再生の仕方をしてくれる。聴いていてストレスがありません。インテリア性が高いのも気に入っています。

サラウンドは、興味はあったけれど実はきちんと聴いたことがなかったんです。今回Lifestyle V30で5.1ch音声を視聴してみて、いろいろな発見がありましたね。

まず『オペラ座の怪人』は、音がすごく計算されているのがよく分かる。例えばヒロインのクリスティーヌがファントムに地下牢へ連れ去られる前のデュエットでは、ファントムの息の声が後ろから聞こえてきて、その距離感などから、作り手がよく考えて音を作ってるなあという、意図がすごく感じられますね。こういうのは2chでは味わえない、サラウンドならではの魅力だと思いました。

Lifestyle V30でお気に入りのソフトを視聴する黒沢さん。「家にこんなシステムとバーカウンターがあったら最高だな」

それと、“ADAPTiQ”という音場調整機能がついているのには驚きましたね。レコーディングをする際も、部屋(スタジオ)によって鳴りや響きなどの音が左右されるのは実感しています。部屋のかたちや広さに合わせて、5箇所の視聴ポイントでベストな音が聴けるように調整ができる。家にこういうサラウンドシステムがあって、こんな音が楽しめるというのはみんなの夢ですよね。まるで映画館みたいだな。もしかしたら映画館より贅沢かも知れない。映画館って、座る場所によって全然音が違ったりしますからね。

次は、最近僕がプロデュースしている石野田奈津代(いしのだ なつよ)さんという女性シンガーソングライターの曲を聴いてみました。

石野田奈津代
「クローバー」
2008年7月2日発売
DDCZ-1533 ¥1,050(税込)

聴いたのは最新シングルの「クローバー」と、3月に発売した「春空 − ハルソラ − 」。これはスタジオで聴いたときよりもLifestyle V30で聴いた音の方がいいかも知れない(笑)。作っていたとき目指していた音よりもスケール感があるんです。独自技術だという「BoseDigital」(ボーズデジタル)技術を使って、ステレオで収録した音声を5.1chサラウンドで聴いてみても、音の定位が崩れないのが凄いですね。それに、2chからマルチチャンネルにしたときにもっとガラリと音の聞こえ方が変わるのかと思ったら、とても自然なので驚きました。『オペラ座の怪人』を見たときも作り手の意図をよく分からせてくれる製品だなとましたが、こういった素直な再生ができる能力を持っているからこそ、作り手の思いを邪魔せずに音にして伝えてくれるのだろうなと思います。

Lifestyle V30 サテライトスピーカーの小ささに驚く黒沢さん。「角度調節して壁の反射音も利用できるのはすごいですね」

「クローバー」は、石野田さんの歌の持つ良さをメインに、彼女の声を活かすサウンドを付ける、というコンセプトで作りました。人生にちょっと疲れた人が、聴いたら明日に希望が持てるような、温かい感じの音を目指したのですが、それが見事に再現できていると感じました。

今回Lifestyle V30を使って映画や音楽を視聴してみて感じたのは、サラウンドの面白さはもちろん、「作った人が伝えたいことはこんなことだろうな」というのが伝わってくるな、ということ。作り手は聴く人に伝えたいこととか、こんなことをしたらもっと素敵だろうと試みていることが沢山あって、それを作品に込めている。そういったものを自然に届けてくれるんです。こういうシステムが家に1台あるといいですね。普通の家庭にこういう環境が揃うようになったら、僕たちの音楽の作り方も変わってくると思います。(談)

■今回視聴したシステム
BOSE
ホームシアターシステム
Lifestyle V30 (Lifestyle V-Class)
¥367,500(税込)
>>ボーズの製品紹介ページ
>>製品データベースで調べる

音響性能の高さ、簡便な操作性、複数の機器と接続できる発展性、シンプルに設置できるエレガントさを備えた同社ホームシアターシステムのフラグシップモデル。DVDプレーヤーを省略しHDMI端子を新たに搭載したメディアセンター部と5つの小型サテライトスピーカー、ベースモジュールから構成され、豊かで迫力ある音を楽しむことができる。さらにビデオのアップコンバート/アップスケーリング(1080pまで)にも対応する。

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