■可変ビットレート方式の採用で高画質DVD−R記録を実現

DMR−E20は、DVD−RAMに加えて、新たにDVD−Rへの録画にも対応した。しかも、録画モードはRAMへの録画時と同じ4種類を用意し、さらに、予約録画時はディスクの残容量に合わせてビットレートを調整するFR(フレキシブル)モードも同様に使える。録画ボタンを押すだけで、最長6時間の長時間DVDビデオを作ることができるわけだが、これはよく考えてみると凄いことだ。

記録時間を伸ばすためにはビットレートを低く設定しなければならない。ビットレートを下げれば画質は劣化するが、工夫次第でその画質劣化を抑えることは可能だ。最も効果があるのは、画像の内容に応じてビットレートの割り当てを変える可変ビットレート(VBR)方式を導入すること。DVDビデオでおなじみの技術だが、DVD−R記録にVBRを実現したのは本機が初めてだ。

 

 

DVD−Rへの記録は、DVDビデオと互換性のあるビデオフォーマットで行うが、実はこの条件でVBR記録を実現するためには、技術的に難度の高いハードルを越えなければならない。DVD−Rの場合、DVD−RAMと違ってサーチ用のアドレスを映像・音声データに組み込んで記録するため、画像によってビットレートが変動するVBR記録では、アドレス情報が確定するまでリアルタイム記録が難しいからだ。RAMの場合はまとめてTOC部分に書き込むので問題ない。

この難題を解決できたのも、前述の大容量メモリのおかげだ。あらかじめ画像・音声データだけをある程度メモリに溜め、サーチ用のアドレス情報が確定した時点で、その情報を追加して一気にディスクに書き込む。この目的のためにバッファメモリを大量に使うから、DVD−Rへの記録時は追っかけ再生機能は使えないが、画質改善のメリットの方がはるかに大きい。もちろん、注目領域を重視する視覚感度変調技術を盛り込んだハイブリッドVBR方式なので、RAM記録時と条件はまったく変わらない。

■ハイブリッドVBR方式(リアルタイムVBR+視覚感度変調技術)

 

 

VBR記録の効果は、やはりビットレートが低いモードほど効果が大きい。例えば2時間15分前後の映画をエアチェックする場合、FRモードを使っても平均ビットレートは5Mbpsを割り込む。だが、本機で録画したDVD−Rの画像は、ディテール情報をしっかりキープし、動解像度も高い。2時間以上の記録ができること自体驚きだが、それに加えて画質劣化が少ないとなれば、用途は確実に広がるだろう。
録画したDVD−Rディスクを何台ものDVDプレーヤーで再生してみたが、読み取りにはまったく不安はなかった。ちょっと前のPC用DVDドライブでも実に安定して再生することができた。何十台も検証したわけではないが、本機で記録したDVD−Rディスクは再生互換性が高いように思う。