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川上 晃義

FOCALとのシナジーを存分に発揮
オーディオ市場を力強く牽引する
ラックスマン株式会社
代表取締役社長
川上 晃義
Teruyoshi Kawakami

新たなパートナー「ラックスマン」を迎えたFOCAL。10月に全世界同時発売となった新商品「UTOPIA III EVO」シリーズがオーディオ銘機賞2018「製品特別大賞」に輝き、幸先のよいスタートを切った。ハイエンドオーディオ市場に新風を吹き込む両社のシナジーに大きな期待が寄せられている。
インタビュアー/樫出浩雅 音元出版副社長 写真/君嶋寛慶

FOCALのパワーを
最大限に引き出す

FOCALのお取り扱いに対する市場の反響はいかがですか。

川上先日の東京インターナショナルオーディオショウはじめ、全国の販売店様で開催されるイベントでの試聴会にも、多くのお客様が熱心にお聴きいただき、大きな手応えを感じています。先日はドバイ(UAE)で、FOCALの「UTOPIAソサエティー」が開催され、米国、韓国、台湾、UAE、タイ、ポーランド、独、中国の各国からディストリビューターが集まり、私も出席しました。UTOPIAの将来像について皆で意見を出し合うなど大変有意義な場で、そこでも、日本に対する期待と注目の高さを実感しました。

FOCALはラインナップが充実しています。

川上今回、製品特別大賞を受賞した「UTOPIA V EVO」シリーズのMaestroやScalaが軸になると見ています。評論家の皆様からも、FOCALは大きなポテンシャルがありながら、日本市場では限られたアプローチしかできずに歯痒い面があったが、ラックスマンが取り扱うとなれば、そこをもっと広げていけるはず、大歓迎だと大きな期待を頂戴しました。

シナジーも期待されるラックスマンのブランドでは、プリメインアンプ3台が銀賞・銅賞に輝いています。銀賞を獲得したのが9月下旬に発売された78万円のL-509Xです。

川上すでに目標台数の販売を達成し、好調な滑り出しを見せています。「これまでとは一皮むけた」と音質にも高い評価をいただいています。今回は20人以上の評論家の方を当社試聴室にお招きしましたが、誰一人「物足りない」という声は聞かれず、反対に“ワンボディセパレート”を名乗りたいという申し出に太鼓判をいただきました。まさに、新しいカテゴリーを創り込むほどの渾身の一作です。

L-507uXII/505uXIIが銅賞を獲得。店頭ではミドルクラスの活性化を渇望する声は根強く、48万円と26万8000円という価格から活躍に期待が集まります。

川上L-505uXIIは、初めて使っていただく“ファースト・ラックスマン”であり、また、ユーザー・アンケートなどからは「もう最後だから本当はもっと安いもので我慢するつもりだったけれど、清水の舞台から飛び降りる気持ちで少し贅沢をして手に入れました」という“最後のラックスマン”でもあります。また、昔のレコードを押し入れから引っ張り出し、もう一度、オーディオをやってみようという方が増えていますが、そうしたケースにも最適。現在、品薄状態でご迷惑をおかけしております。

従来ある世界観だけではなく、違った面からアプローチをかければ、まだまだお客様は掘り起こせるはずです。FOCALはカラーバリエーションを含めたデザイン性の高さが特長のひとつですから、そこで目を止め、それではこのスピーカーを鳴らすアンプはどうすればいいだろうかといったアプローチもあります。そうした活動にもしっかり目を向けていきます。

川上 晃義

オーディオ市場活性化へ
貪欲にチャレンジ

まさに、FOCALを導入され、プリメインアンプのラインナップが揃い、大きなシナジーが発揮されますね。

川上FOCALでは新商品スピーカーとして、年明けに「カンタ」の発売を予定しています。Sopraではやはり、L-507uXU、L-505uXU、L-550AXU(36万円)よりは少し上のL-590AXU(58万円)との組み合わせを意識しますので、カラーバリエーションも豊富なカンタが出てくることによりプリメインアンプとの組み合わせにさらに選択肢が広がります。うまくメッセージを発信していきたいですね。

反対に、MaestroやScalaに見合うセパレートアンプの登場も待望されます。

川上もしやるのであれば他に負けないものをと考えています。また、USB DACで市場を創造、牽引してきた実績や技術のベースがありますから、そこへ新たに“何か”を付加することで、ネットワークプレーヤーのような新しいチャレンジも行っていきたいですね。

11月には真空管アンプもリニューアルされ、「CL-38uC/MQ-88uC」を発売されました。御社にとって真空管は伝統があり、市場からの注目度も大変大きいですね。

川上真空管はラックスマンのひとつの柱。ハイエンドからこれは何か面白いぞと関心をくすぐるようなところまで作り続けていきます。

設置スペースの都合で、フルサイズの単品コンポは導入できないケースも見られ、エントリーゾーン活性化もひとつのテーマです。御社では「ネオクラシコ(Neoclassico)」シリーズを展開されていましたが、今後のご計画はいかがですか。

川上現在、企画を進めている段階です。例えば、サイドボードの上に置くのではなく、中に入れてしまえる大きさ。それならばお孫さんが来ても触れられないですからね。機能やスペックにとどまらず、使用シーンまで描いて提案をしていく従来とはちょっと違うアプローチになりますね。今度はスピーカーもあります。FOCALはルックスにも手を抜きません。ラックスマンもデザインにはこだわる会社ですから、組み合わせた時にいい効果が発揮できると思います。

FOCALでは、スピーカーと同時にヘッドホンの「UTOPIA」(58万円)、「ELEAR」(17万円)を導入。さらに先日のフジヤエービック主催のヘッドフォン祭で新商品「CLEAR」(25万円)を発表され、大きな反響を集めています。

川上「CLEAR」の試聴には長蛇の列ができるほどで、「UTOPIA」にも初日に2セットの注文をいただきました。事前にお聴きいただけた販売店の皆様からも絶賛していただけました。

感心したのは、CLEARにキャリングケースを付けてきたこと。これが秀逸なんですね。付属のケーブルを含め、完璧かつコンパクトに収まります。高価なヘッドホンも今は家の中だけでなく、持ち歩いて使われます。FOCALでは、ディストリビューターの意見を集め、一方では、自らきちんとマーケットを見て、調べている。本当に素晴らしいですね。

それでは最後に販売店へのメッセージをお願いします。

川上これまでのLUXMANらしいオーディオマインド溢れる製品に、新たなパートナーとなったFOCALの製品が加わることで、販売店様の弊社に対する期待感の高まりを実感しております。私共も、様々なバックアップを含めて強力な販売体制で臨み、販売店様とともにオーディオの魅力を力強く訴求することで、市場を大いに盛り上げて参りたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

◆PROFILE◆

川上 晃義 Teruyoshi Kawakami
1951年12月17日生まれ。鳥取県米子市出身。松下電器産業(株)入社後、松下通信工業(株)へ出向し、プロ用機器ラムサの立ち上げ、販売に従事。中国・欧州・米国など15年余にわたり海外各地に赴任。1996年 ソニー生命保険梶A2001年 IAG(インターナショナル・オーディオ・グループ、現ラックスマン(株)親会社)の社長に就任。2007年に退社して日本に帰国。音響機器のコンサルタント会社を経営。2014年に輸入商社社長を経て、IAGに復職。2017年1月 ラックスマン(株)代表取締役社長に就任。現在に至る。

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