巻頭言

電子ブック

和田光征
WADA KOHSEI

小社は春から夏に向けてのアワード月間へと入った。すでに「デジタルカメラグランプリ2010 SUMMER」は審査会も終え、「AVレビュー」誌および「ファイル・ウェブ」で結果を発表している。同時にフリーペーパー「お買い物ガイド」も10万部を発行して、審査店およびヨドバシカメラ、ビックカメラの店頭で配布している。これは配布開始後3?5日余りではけてしまうほどの人気ぶりであり、店頭で実売を確実に促していると評判だ。

実はこのフリーペーパー、ファイル・ウェブから電子ブックとして閲覧が可能だ。サイトのトップページにそのボタンを表示したところ、アクセスが急上昇している。ファイル・ウェブは、月間100万人ほどのオーディオビジュアルに関心がある来訪者を有しているのだから、その効果たるや大変なものである。全国どこからでもフリーペーパーを見ることができ、デジカメおよび関連商品を吟味することができるわけで、これはまさに100万人に向けた全国誌の出現と言えるだろう。

当然ながら来月17日に発表される「ビジュアルグランプリ2010 SUMMER」も、店頭用フリーペーパーに加えて電子ブックでの展開にも注力するので、その影響力は計り知れないものになるはずだ。故にこれらアワードへの責務は重大であり、市場創造と需要喚起、そして業界の建設的発展に寄与すべく、細心の注意を払っていく覚悟である。

エントリーモデルをみてみると、とりわけテレビは各社の技術開発、商品企画のパワーが頂点を極めたかと思われるほどである。またエコポイント効果に匹敵する力をもつと目される3Dテレビもまさにスタートラインに立ったところであり、夏から年末商戦にはメーカーがそろい踏み、大きな盛り上がりとなるはずだ。

こうした意味からも、薄型テレビが頂点を極め、私が申し上げる「黄金の2013年」のステージへ動き出したと言えるだろう。ビジュアルグランプリ、デジタルカメラグランプリ、オーディオ銘機賞等々、当社が主催するアワードでは、ウェブもフルに活用してこの状況に応えるべく展開していきたい。

電子ブックについてはフリーペーパーばかりでなく、小社発行のすべての雑誌で実施している。アップルのiPadの出現は我々の取り組みに対する朗報であり、バーチャル・リアルからバーチャル・リアル・リアルへと変貌させるグッドタイミングだと思っている。その為に我々はしっかりと取り組んできた。雑誌そのものの編集の電子化、またそのことを可能とした凸版印刷(株)との45年間に亘る信頼関係の構築、優秀なスタッフの育成、そしてしっかりとした方向性をもった当社の「サンフラワーマーケティング」戦略。今、色々なことが結実して夢をふくらませてくれるのである。

ウェブで検索すれば専門性の高い情報がタイムリーにPC、モバイル、テレビ等々で簡単に入手できる時代だが、ウェブの特性がいかに優れているからといっても、結局、検索者の選択如何によって情報の強さも幅も決まってしまう。そうした大きなうねりをしっかりと捉えていかなければ、アッと言う間に沖に流されてしまうのである。

それを防ぐには雑誌とウェブ、それぞれの特性をしっかり捉えて、「明日の今日」思想でマネジメントを動かしていくことに尽きると考えている。我々がここまで築き上げて来たインフラを使って、ユーザー指向のアワードを確実に日本の隅々までお届けしたい。

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