いよいよ今週、5月21日(木)から発売が開始される『オーディオアクセサリー157号』では、超お得な付録CD「ウィリアムス浩子My Room Sound 録り下ろしCDサンプラー」をお届けします。
ウィリアムス浩子さんが昨年秋と今年春にリリースした『My Room side1』と『My Room side2』は、本誌でも度々ご登場いただいている池田裕二さんのオーディオルームでレコーディングし、試聴を繰り返しながら、まるで自分の部屋で生演奏を聴くかのような音作りを試みたものです。
そんな画期的な制作活動に取り組んでいる歌手のウィリアムス浩子さんが、なんと今回、本誌のために『My Room side2』に収録中の1曲を除く4曲を新しく録り下ろし。付録音源としてご提供くださいました!
付録CDに収録された5曲について、ウィリアムス浩子さんから楽曲紹介が届いたのでご紹介しましょう。こちらは誌面にも掲載していますが、ご参照いただきながら、愛用システムでお楽しみください。
●付録CDの収録曲
1. Danny Boy ※MY ROOM side2より
ダニー・ボーイ 4:18
2. My Wild Irish Rose
マイ・ワイルド・アイリッシュ・ローズ 3:32
3. Scarborough Fair
スカボロー・フェア 3:58
4. The Water Is Wide
ザ・ウォーター・イズ・ワイド 3:56
5. 朧月夜
おぼろづきよ 2:50
●ウィリアムス浩子さんご本人による解説
1.「Danny Boy」
アイルランドの民謡「ロンドンデリーの歌」に付いたこの歌詞は、帰らぬ人を思い、“自分が倒れ、墓の下で横たわっていたとしても、あなたを待ち続ける"と、辛さを乗り越えながら、優しくも強い意志で語っています。軽々と歌える歌詞ではなく、ただただ今の自分の精一杯で歌いました。
馬場さんのアレンジも素敵で、心に深く沁みる作品。これから先、歌い手として生涯歌い続けたい一曲です。
2.「My Wild Irish Rose」
キース・ジャレットが「The Melody At Night With You」の中で、慈しむように弾いている美しい曲。こんな可愛らしい歌詞がついていたことを後になって知りました。
キースは弾いていないバースのような箇所も捨て難い美しい旋律だったので、途中に少し取り入れたアレンジで歌いました。
この付録のために何か…と迷っているとき、友人のすすめでトライした曲だったのですが、まさにMY ROOMサウンドの一曲に仕上がりました。この出会いに感謝です。
3.「Scarborough Fair」
現ノースヨークシャー州の北海沿岸にあるスカーバラは、英国中の商人の拠点で、夏には45日間にわたる市が開かれ、そこには道化師や手品師なども集う。それがスカボローフェア(スカーバラの市)だそうです。
私はなぜか、お祭りというものに物悲しさがつきまとうのですが、この歌詞とメロディ、そして7拍子のアレンジが、物悲しい恋の歌とお祭りの雰囲気に合っているように感じます。日常と非現実が交錯する不思議さを演出しようと、唯一、ギターの重ね録りを試みた曲です。馬場さんのギターテクニックとアレンジの妙をお楽しみいただけたらと思います。
4.「The Water is Wide」
その河は広すぎて渡ることができない
飛んでゆける翼すらない私に、どうか一隻の船をください…
大きな河が人生そのもの、自分自身が愛を積んだ船のような気持ちで歌いました。
「いつかは朝露のように消えてしまう愛」と歌っていますが、だからこそ大切にそっと壊れないように。
低く静かなギターの音は、ゆったりとした流れの中で、重い櫂を漕ぐイメージです。
5.「朧月夜」
日本の名曲をライブでも歌うようになり、MY ROOMプロジェクトでいつか日本語だけのアルバムを。そんな思いで選曲中に、この曲が浮かび、馬場さんのギターまで聴こえてきました。さっそく電話で相談すると「いいじゃないですか!」と馬場さん。リハーサルでは、まさにイメージどおりのアプローチが現れ、感激しました。
立体的なギターの音色に旋律が乗り、その上に流れる美しい日本語。さらにハーモニーが重なり音楽が構築されていく。気がつくと、自分は日本の原風景の中にいました。
目の前に広がる菜の花畑、遠くに見える山の稜線、沈みゆく夕日。それらの色、音、肌に感じる風、緑や土の匂い…
聴いてくださるかたの心の原風景に、音楽で寄り添うことができたら。心を込めて歌いました。